君はドラマ『LEADERS リーダーズ』を知ってるか!? 国産メーカー8社の創業一口話[復刻・2014年の話題]

不満点なし。最高でした!(トヨタ広報)

 もちろん自社の歴史なので、知識として知っていた部分はありますが、改めて振り返って、「嗚呼、こんなこともあったのかぁ!」と感動しました。

 ストーリーのなかにはフィクションも含まれていましたが、日本を代表するような役者さんが勢揃いで演じられていましたから、迫力を感じました。最高のドラマだったと思います。

 物足りなかったところ!? そんなのあるはずないじゃないですか!! 不満点なし。とにかく最高でしたよ!

●採点…100点

近年のドラマのなかで1番!(山路 徹)

 いや~すばらしかった! 近年の日本のドラマとしては1番じゃないでしょうか。

 人間の情熱と夢が自動車産業を作ったんだなぁということがよくわかりました。最近の日本はアクティブさに欠けますけど、大変な時ほど夢は大きく持たないといけないと再確認しました。何か新しいモノを生み出したり、発見したり、作り出していくためには、主人公のような動力がないといけないと思いました。

 正直、トヨタに興味なかったけど(笑)、見る目が変わりましたよ。僕の夢はWRCに通用するようになることなんだけど、このドラマを見て夢を諦めちゃだめだと思いましたね!

●採点…80点強

*     *     *

 気になる視聴率は、関東・前編13.7%、後編15.4%。中京・前編20.3%、後編22.2%。さすがトヨタのお膝元・中京地区。ビデオリサーチ社によると、関東地区の視聴率1%あたりの個人視聴率は40万7260人。ってことは、関東地区・後編だけで627万1804人が見た計算に。こりゃすごい。

トヨタの起源

 トヨタの起源は自動織機を発明した豊田佐吉から。彼が創業した豊田自動織機製作所内に開設された自動車部が、1937年にトヨタ自動車工業として独立した。自動車部時代は「トヨダ」だったが、1936年に「トヨタ」に改称。自動車部の基礎を創ったのが、今回のLEADERSのモデルにもなった佐吉の長男・豊田喜一郎。ただ、トヨタ自動車工業の初代社長は豊田利三郎(佐吉の娘婿)であり、創業者は利三郎、実質的な創業者が喜一郎とされている。販売担当のトヨタ自動車販売と1982年に合併し、現在のトヨタ自動車となった。トヨタの大きな特徴としては、初の本格的乗用車であるクラウンの開発、エンジン、車両の設計から生産準備までを総合して推進する主査制度を採用していることと、徹底して無駄を省くトヨタ生産方式を取り入れていることだ。

番外コラム│トヨタ以外国産メーカー7社の創業一口話

●日産

ダットサン
ダットサン

 自動車商会(快進社)とダット自動車製造(実用自動車製造)が合併して戸畑鋳物(現在の日立金属)の傘下に入り、同社が新たに自動車製造株式会社を設立する。創業者は鮎川義介。

 社名は1934年、日産自動車株式会社に改称した。

 第1号モデルは快進社のダット自動車・脱兎号。ダット(DAT)は、出資者の田、青山、竹内の頭文字から取った。

 創業当時からオースチン、フォルクスワーゲンなどと技術提携し、1966年にはプリンス自動車工業と合併。航空機や宇宙関連の技術者を迎え、技術追求を行う。経営危機が囁かれた時期もあったが、リストラと新型車投入などで負債を完済した。

●スズキ

スズライト
スズライト

 静岡県浜松市(当時は浜松郡)で生まれた、大工の鈴木道雄が1909年に織機メーカーを創業。二代目の俊三がパワーフリー号、ダイヤモンドフリー号、コレダ号などのオートバイを製造した。1936年には自動車の試作車開発に乗り出すも、戦争のため研究を断念。戦後間もなく、開発を再開し1955年には四輪軽自動車分野に進出。軽四輪「スズライト」を発表した。

 以降は、小型オートバイと軽自動車分野をメインに、モーターサイクル、モーターボート、ファイナンス、住宅、食品、ガソリンスタンド、ゴルフ場など事業を発展させる。

 1990年、現在の社名・スズキ株式会社に改称した。

●マツダ

マツダのオート三輪 T2000(1962年発売)
マツダのオート三輪 T2000(1962年発売)

 1920年、東洋コルク工業が設立、東洋工業株式会社に改名。同社社長の松田重次郎は、1931年にオート三輪の生産を開始する。1945年の原爆により大きな被害を受けるも、1950年からは四輪(トラック)、1960年から軽自動車R360クーペを販売し、乗用車市場に参入する。

 マツダの特徴は、オリジナリティあふれる技術&開発力。大量生産向きのシェルモールド鋳造法をいち早く取り入れたほか、ロータリーエンジンを実用化。1979年、第二次オイルショックの影響で経営が傾くも、1980年に4代目ファミリアがヒットして難を逃れた。1984年、社名をマツダ株式会社に改称した。

 近年は、魂動(躍動的な造形美)とSKYACTIVテクノロジー(マツダ独自の環境に配慮した自動車技術群の総称)の2つを軸に、他社にない特色を持った製品開発を行っている。

●三菱

 三菱自動車工業は、日本三大財閥のひとつ三菱財閥の流れを汲む自動車メーカー。三菱財閥の始まりは、1870年に岩崎弥太郎が土佐藩の運営する土佐商会を独立させ、九十九商会と改称したことから。1873年には名称を三菱商会と変更し、1917年に三菱造船を設立。三菱A型乗用車の製作を開始した。1934年に三菱重工業に名称を変え、1970年に同社の自動車部門が三菱自動車工業として独立した。

 自社生産品はトラックのみで、ほかのジープや乗用車は海外メーカーのモデルをノックダウン生産(主要部品を輸入し現地で組立販売する方式)していた。

 同社初の量産乗用車は1960年に販売開始した三菱500。その後、ミニカやギャランなど。

三菱A型
三菱A型

●スバル

スバル360。日本初の大衆車と呼ばれる。大人4人乗車可能! 今見てもかわいい
スバル360。日本初の大衆車と呼ばれる。大人4人乗車可能! 今見てもかわいい

 1917年、元海軍機関大尉の中島知久平が飛行機研究所を設立。1919年、中島飛行機製作所になり、終戦とともに飛行機の生産を停止。GHQにより15社に分割され、その中枢が1950年に富士産業として再出発する。

 東京富士産業、富士工業、富士自動車工業、大宮富士工業、宇都宮車両の5社が共同出資し1953年に富士重工業を設立。1958年には、市販車第一号のスバル360を発売した。

 富士重工業は飛行機製作から始まったということもあり、手の込んだ技術を用いるのが得意。ボディにモノコック構造や、水平対向エンジンや4WDなどを採用している。

●ダイハツ

 1907年、井畑田一が発動機製造株式会社(現ダイハツ工業)を創業する。1930年、三輪自動車・ダイハツ号の販売を開始する。1951年にダイハツ工業に改称、1957年には日本初のマーケティング調査の結果、軽三輪のミゼットを発売。大ヒットさせる。

 1963年にコンパーノを発売して乗用車分野に参入する。

 保守的なイメージもあるメーカーだが、電気自動車の開発は1967年と早く、モータースポーツへの参戦にも意欲的。最近は、生産工場のエコ化に力を注いでいる。

ミゼット
ミゼット

●ホンダ

 1946年、本田宗一郎が無線用小型エンジンを改良して自転車に装着したことがオートバイ製造の始まりだった。1948年に本田技術研究所を設立。藤沢武夫が販売と総務を担当し、二人三脚で歩み始めた。

 1949年にホンダ初の2輪車・ドリームD型の生産を開始。1958年、大ヒット製品・スーパーカブを発売。バイクで地盤を固め、1963年から4輪事業に参加。

 早い時期から、世界を視野に入れ、環境問題にも取り組んできた。1972年には、低公害エンジンCVCCを発表し、米国の大気浄化法に世界で最初に対応した。さらに、トヨタや日産よりも先に高級車ブランドを北米で展開、レジェンドやNSXをブランド名・アキュラで販売し、好成績を記録した。

 最近は、ハイブリッド車と軽自動車に力を入れており、どちらもセールスは好調だ。

ホンダS500
ホンダS500

(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)

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