■Aクラスもあって何だか目立たない…メルセデスベンツ Bクラス(2019年平均月販台数:422台)
(TEXT/清水草一)
●Bクラスのようなハイトワゴンがスタンダード!

BクラスはAクラスのハイルーフ版と思えばいい。つまりそれだけ天井が高く、室内がゆったりしている。
ホンダのNシリーズのなかで、N-BOXが一番よく売れているのを見てもわかるように、天井が高く室内が広々していることには、無上に近い価値がある。なにせ、全長全幅は同じサイズで、高さだけ増せばそれだけ広くなるのだから、高くしないのはソンというものではないか。
どうせ建てるなら10階建てより100階建てのほうがいいに決まっている。Bクラスの勝利だ。
実は私、AクラスとBクラスを並べて、どっちが好きか20代女子にアンケートを取ったことがあるのだが、Bクラスの圧勝だった。理由は「中が広そうだし、見た目があんまり威張ってないから」というものだった。逆にAクラスに対しては、「背が低すぎる」「暴走族のクルマみたい」という、驚くべき反応が返ってきた。
これを見ても、現在の日本では、Bクラスくらいのハイルーフ車がスタンダードな形であり、自然な存在だということが理解できるだろう。かつてスタンダードだったスタイル(Aクラスなど)は、今ではペッタンコすぎて特殊な存在になったのだ!
乗ればさすがメルセデス。まったくソツがない。どこにも欠点がないし、呼びかければ返事もしてくれる。友達が少ない自分もBクラスがいればさみしくない。本当に嬉しくなりました。
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■まとめ
以上、8車のホメるの限定インプレ。最後までホメるのが厳しい車種も見られたけど、人気いまひとつな車種もけっこういい点がありましたね!?
【番外コラム】渡辺陽一郎が本当は今一番ホメたいクルマ
本当に感心したのはN-WGNだ。プラットフォームなどをN-BOXと共通化しながら車両重量は約40kg軽く、走行安定性と乗り心地を上質に仕上げた。前後席ともに座り心地が優れ、後席下側のワイドなトレイ、2段に使える床の低い荷室など、収納性や各種の使い勝手もいい。
衝突被害軽減ブレーキは自転車も検知できて、運転支援機能も先進的だ。納期が遅れて素直に褒められない面もあるが、商品力は抜群だ。

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