2代目もヒット街道驀進! 軽SUV切り開いたハスラーの偉業とは?

2代目もヒット街道驀進! 軽SUV切り開いたハスラーの偉業とは?

 軽クロスオーバーSUVという、新たなジャンルを切り開いた、革新的なクルマといえば、スズキハスラーだ。

 2014年1月に発売された初代ハスラーは、現行型の登場までの6年間で約48万台を販売、1ヵ月平均約6685台を販売した。ピーク時には1万台を突破する月もあったほどだ。

 そして初代ハスラーの誕生からちょうど6年、2019年12月24日に発表、2020年1月20日に発売された新型ハスラーはさらに魅力を倍増させた。

 2代目ハスラーの発売から約3ヵ月が経つが、人気の動向はどうなっているのだろうか? 

 そこで、現行ハスラーの人気の動向とともに、ここで改めて初代、2代目のハスラーの偉業について、モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が振り返ってみた。

文/渡辺陽一郎
写真/ベストカー編集部 ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】初代ハスラーと現行ハスラーの違いがわかる詳細写真


ハスラーが作った軽クロスオーバーという新ジャンル

2014年1月に発売したハスラーが軽自動車のクロスオーバーSUVという新ジャンルを切り拓いた
2014年1月に発売したハスラーが軽自動車のクロスオーバーSUVという新ジャンルを切り拓いた

 今の国内販売では、軽自動車の人気が高く、新車として売られるクルマの37%前後に達する。SUVの販売も好調で、新車販売台数の約15%を占める。かつて人気の高かったセダンは9%程度だから、売れ筋カテゴリーが大きく変わった。

 そこで注目される車種がスズキハスラーだ。背の高い軽自動車だが、外観を野性的なSUV風に仕上げた。

 最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も180mmを確保したから、悪路のデコボコを乗り越えやすい。「軽自動車×クロスオーバーSUV」という、売れ筋カテゴリーの要素を合わせもつ。

 先代ハスラーの開発は、スズキの鈴木修会長の経験から始まった。旅先で出会った人が、鈴木修会長に「私はKei(1998年に発売したSUV風の軽自動車)に乗っているが、次に買うクルマがなくて困っている」という話をする。

 この話を聞き逃さず、開発者に打診したことで、先代ハスラーの商品企画が立ち上がった。ハスラーが成功した背景には、鈴木修会長の尽力もあったわけだ。

 初代(先代)ハスラーは2014年1月に発売されて人気車種になり、2019年12月に、2代目の現行型へフルモデルチェンジされた。

 現行ハスラーの売れ行きは、先代型からの乗り替え需要もあって堅調だ。2020年1月の届け出台数は5534台、2月は5809台だったが、3月には一気に1万372台に増えた。

 3月は決算期だから販売台数が増えて当然だが、初代と比べると爆発的なヒットとはいえないような状況だったので、スズキ販売店に聞いてみると、

 「新型になったハスラーは、生産計画に対して受注台数が多く、新型コロナウイルス問題が深刻化する前から納期が3~4ヵ月と長かったのです。2020年1~2月は納車が軌道に乗りませんでしたが、徐々に持ち直してきて1万台を突破しました。

 しかし、新型コロナウイルスの影響で、組み立てている静岡の湖西工場の度重なる操業停止でこの先どうなるのか、わかりません。現在の納期は以前より1ヵ月程度伸びて3ヵ月となっています」。

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