初代日産シーマ/1988年1月~1991年1月 現在の中古車価格:50万~220万円
空前の好景気(今にして思えばバブル)がイケイケドンドンで進むにつれ、若年層の「もっとハイソなクルマを!」と希求するマインドはさらに先鋭化し、ついには「シーマ現象」を生み出した。「セドリック」「グロリア」のさらなる上級仕様として1988年に登場した初代日産シーマがバカ売れしたのである。
ちなみに1988年といえば「ボディコン」が流行り始めると同時に、北の大地では青函トンネルがついに開業し、青函連絡船の情緒があいまいになってきたタイミングだ。
だがいずれにせよ1988年頃、シーマ現象が発生した。シーマ現象とは、当時はほとんどなかった高額3ナンバー車が最初の1年で4万台近くも売れ、しかもその売れた理由が「値段が高かったから」という、なんだかよくわからない理由であったことだ。
人々は当時、あまりにも高騰しすぎて手が出せなくなった土地の代わりに「資産としてのシーマ」に注目したのであった。
だがそんな初代シーマも諸行無常というか、新車当時、383.5万〜510 万円で販売された高級車が、今や底値の物件は車両50万円ほどで叩き売られている。
流通台数は34台と現存している中古車は意外と多い。なかにはワンオーナー車も数台見受けられ、5.9万kmで82万円という物件もあった。
コンディション良好な低走行物件は200万円以上の売価となっている場合も少なくない。資産価値はそれなりにあった……ということか?
■中古車流通台数:34台、中古車価格:50万~220万円
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