ジムニー カローラスポーツ デリカD:5… 発売から1年経った新型車たちの通信簿

■レクサス ES(2018年10月24日発売)

 最初の1年は頑張ったと思う。ハイブリッド車だけだが、快適性と走りの妥協点が高く、先進安全装備も満足できるレベルにある。

 デジタルアウターミラーも新鮮な感覚だ。ハンズフリーパワートランクリッドも重宝する。だが、600万円の高級車としては風格と内装の質感、先進安全装備などは物足りなく感じた。

●通信簿…3(片)

■レクサス UX(2018年11月27日発売)

 充分に売れているという見方もできるが、人気レクサスSUVの末弟と思うと、もう少し売れてもいい気もする。やはり価格に割高感があるからだろうか。

 多くの人にとって価格に見合う価値が感じられなかったということのようだ。走りの仕上がりはまずまず。ギア付きCVTはもう少し熟成されることに期待。

●通信簿…3(岡)

■ホンダ インサイト(2018年12月10日発売)

 クルマは素晴らしい。超高速域での安定感、コーナリングラインを速度にかかわらず正確にトレースできる。コーナーではロール感をあまり感じないのだが、サスペンションがしなやかに動いてボディをフラットに保つ。

 デザインを含めて、シビックなど他のモデルとの差別化が明確でない。言い換えれば目立たない。

●通信簿…4(松)

■スズキ スペーシアギア(2018年12月20日発売)

 先代と違って今度のスペーシアはキュートなデザインだ。女性受けもいい。このスーパーハイトワゴンの使い勝手に遊び心をプラスし、男性をも虜にしたのがスペーシアギアだ。

 床や後席には防汚対策が施され、自転車を積むためのガイドも装備した。ターボは速いが、マイルドハイブリッドはパンチ力が今一歩。

●通信簿…4(片)

■三菱 デリカD:5(2019年2月15日発売)

 大健闘! 純粋な新型車ではないのにこれだけの台数が安定して売れているのはたいしたもの。それだけデリカの世界観に共感する人は多いのだ。

 物議をかもしたフロントフェイスも発売後は一気にイイね! に転じた印象だし、快適性から悪路走破性までクルマ自体の実力も大きく向上している点も評価したい。

●通信簿…4(岡)

■総評

 結果は「5」が3台、「4」が7台、「3」が4台、「2」が1台、「1」が1台となった。クルマは発売してからが勝負だ。1年の評価はこのようになったが、各メーカーともユーザーの声、販売台数などをもとにさらなる改良を加えてくるハズだ。成績を上げるか、それとも下げるのか気になるところだ。

 ホンダ勢はクルマの評価は高いのだが、販売台数に結びついていないように思う。目標販売台数も高くないのでコレでいいのかもしれないが、アッと驚く大ヒット車を出してほしい。評判のいい新型フィットをベースとした新型車の登場に期待したい。

ユーザーの価値観に合わせて5タイプを揃えるフィット。コンパクトカーNo.1の座奪還へ!

【番外コラム】今のところ「5」をつけたい、発売から丸1年たってない新型車

●岡本幸一郎氏の見解

 まずはヤリスとフィット。どちらも完成度が高く売れゆきも上々。この2台は当確として、ロッキー/ライズも売れてるけど、気になる点もあるので、ちょっと様子見。

 軽自動車ではデイズ/eK、タント、N-WGN、ハスラーは出来もよく、一部やや伸び悩んでいるようにも思えるものの販売も概ね好調なようで、いずれも有力候補だ。

ロッキー/ライズ、走りについては気になると話す評論家も多いが、販売台数は絶好調だ!

●片岡英明氏の見解

 通信簿で「5」をあげたいクルマの筆頭はクロスオーバーSUVのRAV4。ちょっと大柄だが、走りの実力と快適性、安全性を高い次元で両立させている。カローラとカローラツーリングも驚くほどの進化を見せてくれた。軽自動車ではN-WGNとデイズ/eKの兄弟ハイトワゴン。見違えるほどよくなった。

日本カー・オブ・ザ・イヤー2019~2020を受賞したRAV4。「5」評価筆頭候補だろう

●松田秀士氏の見解

 フィットだね。e:HEVになってモーター駆動で静かになるのは当たり前だけど、ロードノイズなど耳障りな雑音をよく抑え込んでいる。サスペンションの動きがとてもしなやかで乗り心地がいい。余計な力が抜けて、肩肘張らずリラックスして運転できる。価格を抑えるためにカメラのみでACC(LKAも)を行っている技術も見もの。

【画像ギャラリー】この1年の販売台数の推移も合わせて掲載! 発売から1年経ったクルマたちをギャラリーでチェック!!!

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