パジェロ、ランエボ…往年の名車続々!! 社員が選ぶ三菱車総選挙 ベスト5は?

2位:三菱の名を世界に知らしめた名車「パジェロ(初代)」

2019年8月をもって日本仕様が生産終了となったパジェロ。1982年に誕生した初代モデル(=写真)以来、37年に及ぶ歴史を持ち、三菱=4WDのブランドイメージを確立した功労車

 昨年、惜しまれつつも、日本での販売を終了したパジェロ。その歴史の幕開けとなったのが、1982年に発売した多目的4WD車「パジェロ(初代)」だ。

 長年、官公庁や企業向けに本格4WD車「ジープ」を供給していたが、1970年代に入ると、4WD車の需要が個人へと拡大。

 時代の変化を感じ取った三菱は、ジープのノウハウを活用し、快適さを備えた乗用4WD車の開発へと動き出す。その原型が1973年に東京モーターショーで初公開されたジープのドレスアップ仕様車「ジープ・パジェロ」である。

 好感触を得た開発者たちは、1979年の東京モーターショーで、2ドアタルガトップスタイルのコンセプトカー「パジェロII」を発表。それを市販仕様へと仕上げたものが、初代パジェロである。

 ショートボディの内部には、小型トラック「フォルテ4WD」の堅牢なラダーフレームとパートタイム4WDを備え、高い悪路走破性に加え、快適さが見つけられた。

 当初は、経済的な4ナンバー車のみであったが、快適性を高めた「ワゴン」や4ドアのロングボディ「エステートワゴン」などのバリエーションを拡大。もちろん、パリダカでの活躍は、その性能を世界に知らしめることになった。

1位:すべては勝利の為に……戦うスーパーセダン「ランサー エボリューション」

やはり1位は“ランエボ”。車の評価は販売台数だけではない。三菱のブランドイメージや技術の向上という意味での貢献度は計り知れない。新しいカタチでエボが復活することを願う

 三菱自動車の社員が選んだ1位は、1992年に生まれた「ランサーエボリューション」シリーズだ。

 開発の目的は、WRC参戦し、勝利を収めるため。大衆小型セダン「ランサー」のスポーツグレード「GSR」をベースに、兄貴分となるギャランVR-4のパワートレインを移植し、各部を強化したものであった。

 更なる戦闘力アップを図ったランエボは、クルマ好きから大注目され、ホモロゲーション獲得に必要な2500台を瞬く間に完売。その結果、2500台が増産されることになった。

 同年に誕生したインプレッサWRXとは、良きライバルとなり、互いの切磋琢磨を重ねていく。その後、ランエボは、WRC参戦のフィードバックを受け、モデル毎に戦闘能力を向上。最新のランサーをベースに、独自の進化を遂げていく。

 そんなランエボの歴史は、三菱の4WD技術の向上にも大きく貢献している。その一例が、旋回性能を高めるAYCだ。ランエボIVより投入され、熟成されていった。

 ラストエボとなる「ランエボX」は、2007年に登場。初のカタログモデルとなり、2015年発売の限定車「ファイナルエディション」で、その歴史に幕を閉じた。

◆  ◆  ◆

 本文では未掲載の6~10位も含むトップ10は以下のとおり。

1位:ランサーエボリューション
2位:パジェロ
3位:アウトランダーPHEV
4位:GTO
5位:ギャラン
6位:ディアマンテ
7位:スタリオン
8位:レグナム
9位:ギャランGTO
10位:FTO

 熱き三菱自動車マンたちが選んだトップ10は、どれも日本、いや世界の自動車史に残る名車ばかりである。しかしながら、現役モデルが1台しか含まれないのは、寂しさも感じてしまう。

 ランエボのようなスポーツカーやパジェロのような本格派SUVの復活を望むのは、何も三菱ファンだけではないだろう。

 FACEBOOKで公表された結果には、社員たちの一言コメントが添えられているが、どれもクルマを愛する人たちの声ばかりである。

 苦境に立たされる今こそ、三菱パワーを存分に発揮した新型車を送り出し、飛躍の第一歩にして欲しいと願うばかりだ。

【画像ギャラリー】本文未掲載 三菱自動車総選挙 6~10位も名車揃い!

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