こんな車もう二度と買えなくなるかも!? 『手放すべきではない車』 ベスト5

こんな車もう二度と買えなくなるかも!?  『手放すべきではない車』 ベスト5

 世の中には『最新モデルを買うべし』という記事が溢れている。モデルチェンジ直後の最新車が優れていることも確か。ただ、ユーザー目線に立てば『ニューモデルか否か』より、『いい車か否か』のほうが重要であり「いい車に乗っているなら買い換えずに長く乗り続けるべき」なはず。

 これから紹介する『手放すべきでない車』を所有している人は安心して長く乗り続けて欲しいし、そうでない人も『最新車でも旧車でもない“第3の選択肢”』として購入リストに加えてみてほしい。

文:松田秀士/写真:編集部、BMW


数年後には買えなくなる!? 唯一無二のFR小型ハッチ

1.BMW 1シリーズ

 筆頭はBMW1シリーズだね。このコンパクトクラスでFRは1シリーズだけ。ほとんどのモデルがFFとなってしまっている。

 FFにする理由は、エンジンを横置きにできるから。エンジンを横置きにしたら、エンジンルームを短く設計できるので、そのぶんキャビン(車室)を広くできるわけ。じゃ何故BMWは1シリーズをFRにしたのか?

 もうお分かりと思うが、FRはエンジンを縦置きにマウントする。こうすることで、エンジンの後ろに軽量化の困難なトランスミッションがマウントされる。つまり、重量物が車体の中心に来るので、前後荷重配分が理想的になる。そう、つまりBMWはスペースユーティリティーよりもハンドリングを重要視しているのだ。

 だから、BMWでは2シリーズツアラーを除くほとんどのモデルがエンジン縦置きのFRベース。しかし、ここに来てこの2シリーズFF系の成功に自信を深めたのか? (FRの)1シリーズはなくなるという。

 1シリーズは、デビューが2004年とBMWシリーズの中では比較的歴史が浅いが、現行モデルは2世代目で何度もマイナーチェンジや派生車種を輩出して、煮詰めました感満載のモデル。じっくり味わえる熟成モデルといえる。

 その中でもお勧めは、直列6気筒エンジンを無理やりこのコンパクトなボディーに詰め込んだ印象のM140i。しかも、トランスミッションは8速ATだ。しかし、価格が590万円と少々高いため先代モデルの135iクーペをオススメしたい。

 1シリーズのクーペモデル(2ドア)は現行モデルに設定はなく先代モデルとなるが、トランクスペースを持つことの利便性は高い。そして、やはりBMWの十八番ともいえる直列6気筒エンジンのシルキーでスムーズなフィーリング。

 さらに、BMWらしいハンドリングの高さを、この身の丈サイズの1シリーズで味わえるのは至極であります。

 135iクーペは、中古車市場を見ても価格的にかなりこなれてきているので、今がチャンスだろう。

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2.ホンダ シビックタイプR【現行型】

 これは見逃してほしくない、というのがシビック タイプRだ。

 もうすぐ国内デビューするシビックは、ターゲットとする市場が米国ということもあり、ボディサイズが大きくなった。その意味で、身の丈サイズのシビック・タイプRは希少な存在だ。

 特に、日本国内では限定販売台数を完売しているから今後プレミア間違いなし。その魅力は、やはり2.0L最強の呼び名が高い直4ターボエンジン。310psのパワーは絶大でレスポンスも素晴らしい。

 コーナリング性能ももちろん超が付き、FFニュル最速の実力はスゴイ!

3.トヨタ マークX【現行型】

 マークXは2012年あたりから年次改良ともいえる進化を時々刻々と進め、日本のミドルサイズセダンFRとして孤軍奮闘してきた存在。

 そのハンドリングに注目するジャーナリストは少ないが、特筆すべきものがある。

 特にG’sや特別仕様モデルのハンドリングは落ち着きがあり素晴らしい。是非、今のうちに乗っておいてほしいモデルだ。

4.マツダ プレマシー【現行型】

 マツダのいわゆるミニバンがなくなるのはとても寂しい(※プレマシー、ビアンテは今年度内に生産終了予定)。ビアンテなんて個性の塊で、無用に広大なルーフ空間なんか魅力にあふれていた。

 そんなマツダのミニバンラインの中でも、プレマシーはハンドリングも素晴らしくライントレース性がバツグン。

 しかも、乗り心地を犠牲にせずしっかりと押さえている。後席スライドドアの利便性も高く、室内スペースにも不満は感じない。

 また、マツダらしい個性的なデザインは、オーナーカーとしても持つことへの喜びに繋がる。

 SKYACTIVエンジンを搭載しているので、燃費もよくアクセルレスポンスもスッキリとしていて、フル乗車でもフラストレーションはそれほど感じさせない。コストパフォーマンス的にも優れたモデルだ。

5.トヨタ iQ

 最後は、2016年に絶版となってしまった車を番外編として紹介したい。トヨタiQがなくなってしまったのは本当に寂しい。こういう個性的なモデルは売れなくても残してほしい存在。スマートやトゥインゴに乗れば、この車の凄さがわかるはず。

 このサイズにしてこのパッケージングの妙は、かなりの努力賞。しかも、独特のハンドリングは楽しいし、特にサスペンションをチューニングしたGRMNバージョンなどは、ステアリングを握っていて思わずニヤけてしまう買いのモデル。個性のあるモデルに乗りたい人にはお勧めだ。

 ということで、あと少しでもう乗れなくなれる車を中心に、なかでも印象的なモデルを挙げてみた。世の流れと楽しい車、そこに二律背反する部分があることは悲しいが、今なら楽しい車が手に入るのだ。

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