N-BOXの意外な弱点とは?
広い、便利、運転しやすい。これだけ揃ったN-BOXだが、もちろん弱点がないわけではない。
現行N-BOXについて、オーナーの口コミなどで意外と目につくのが「収納が少なくなった」という声である。
ここが実に面白い。N-BOXといえば軽自動車とは思えないほど広い室内が最大の売りなのに、「小物を置く場所」については不満を感じているユーザーがいるのだ。
先代N-BOXから現行型へ乗り換えたユーザーからは、インパネまわりなどの収納スペースが減ったことを指摘する声がある。先代で当たり前のように使っていた収納がなくなり、「室内は広いのに、スマートフォンや財布などをどこへ置こう?」となってしまうケースがある。
現行N-BOXは水平基調のすっきりしたインパネを採用し、運転席からの視界のよさを重視している。その結果として、従来型とは収納の考え方も変わった。
もちろん収納がまったくないわけではない。しかしN-BOXは歴代モデルが「痒いところに手が届く」実用性の高さを武器にしてきただけに、先代から乗り換えたユーザーほど、この変化を敏感に感じるようだ。
N-BOXの後席は頭上にも足元にも大きな余裕があり、スペースという点では文句なしだ。その一方、荷室を広く使えるシートアレンジを成立させる必要があるため、純粋な「椅子としての座り心地」だけを最優先した設計ではない。
先代モデルでも、後席は広いものの座面の柔軟性という点ではライバルに分があるという指摘があった。
そして背もたれを前方へ倒して荷室を拡大した場合も、床が完全にフラットになるわけではない。広大な荷室にはなるが、「真っ平らな床」を期待すると少々違う。
もうひとつは、スーパーハイトワゴンならではの弱点である。N-BOXは室内空間を確保するため全高が高く、ボディ側面の面積も大きい。そのため高速道路の橋の上などで強い横風を受ければ、背の低いクルマより影響を受けやすい。
もちろんこれはN-BOXだけの欠点ではなく、背の高い軽スーパーハイトワゴン全般に共通する特性だ。それでも高速道路を頻繁に利用する人なら知っておきたい。
動力性能についても使い方次第では弱点が見えてくる。NAエンジンでも街中を普通に走るぶんには十分だが、大人を複数乗せて高速道路を走ったり、上り坂で追い越し加速をしたりすると、もう少し余裕が欲しいと感じる場面もある。
高速道路や山道を頻繁に走るなら、ターボ車を選択する意味は大きい。ただし当然ながら車両価格は高くなる。
そして現行N-BOXで無視できないのが、やはり価格である。標準N-BOXのFFでも176万8800円。N-BOX CUSTOMやターボ、4WDを選択すれば200万円を超えるグレードも珍しくない。
「軽自動車に200万円以上!?」と思う人もいるだろう。ただし、Honda SENSINGをはじめとした安全運転支援機能、電子制御パーキングブレーキ、オートブレーキホールド、スライドドアなど、装備内容を考えれば単純に「高すぎる」とも言い切れない。
つまりN-BOXは「軽自動車だから安い」というクルマではなく、軽自動車という限られたサイズのなかへ普通車並みの便利さ、安全性、快適性を詰め込んだ結果、価格もそれなりになったクルマなのだ。
室内はメチャクチャ広いのに、小物収納には不満の声がある。街中では扱いやすいのに、高速道路では横風やNAエンジンの余裕が気になることもある。そして軽自動車なのに200万円を超える仕様もある。
このあたりが、実際に買う前に知っておきたいN-BOXの「意外な弱点」といえそうだ。


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