“テッパン”の86からCX-3に軽スポーツのMTも面白い!!
■マツダ CX-3
さて、これまでの2台と全く正反対の個性でMTを楽しめるのがSUVのCX-3。最近2.0Lガソリンエンジンモデルが追加されたが、MTモデルはディーゼルエンジン搭載車にしか設定されていない。
このディーゼルモデルのMTも違った意味で面白い。WRX STIでは、その高回転域まで回せるエンジン特性がMTに向いている、と説いた。
では、なぜ回転幅の狭いディーゼルでMTが面白いのか? それは燃費だ。ATと違いシフトポイントとアクセルの踏み方を工夫することで、驚くほど燃費がよくなる。
例えば、加速時に下り勾配などストレスの少ない路面状況では、1速飛ばしのシフトアップも効果的。さらに、シフトダウンでも1速飛ばすことでストレスを軽減できる。
スムーズに他の交通の流れに同調しながら、経済的に運転するテクニックも身に着けられるというもの。
低回転域にトルクのあるディーゼルエンジンの場合、1速高いギヤで走ることができるので、ATとは違って、より静粛で効率の良い走りがMTにはあるのだ。
■トヨタ 86/スバル BRZ
もちろん、86/BRZも忘れてはならない。このモデルこそMTで乗ってもらいたい車。多くを語る必要はないが、やはり水平対向エンジンによる低重心なハンドリング、軽量なボディは走りのためにだけ作られた硬派モデル。
トランスミッションがZと同じで、手を伸ばした真下にあるから、直にシフトするダイレクト感が楽しめる。歯車(ギア)の噛み合う振動感までも手に伝わって、ちょっとしたトランスフォーマー感覚が味わえるのだ。
■スズキ アルトワークス
そして、最後にお勧めなのがアルトワークス。軽自動車も最近CVTなど2ペダルが当たり前になってきているが、軽自動車こそMTをお勧めしたい。
理由は、MTがATやCVTに比べて軽量だからだ。軽自動車は、全体重量が普通車に比べて軽いので、エンジンやトランスミッションの重量がハンドリングに与える比率が大きい。
さらにFF車はエンジンとトランスミッションが並列の横置き。つまり、フロント荷重はMTの方が圧倒的に有利なのだ。
アルトワークスのシフトフィールは遠隔操作するFFのものとしてはとてもよく、軽量なMTによってフロントの応答性も高い。
また、絶対的パワーは小さいがレスポンスのいいエンジンをMTのシフト操作で上手にコントロールした時の満足感は大きいのだ。
MTモデルは、左右の手足が協調して、しかも別々の動きをしてコントロールしなくてはならない。これは脳をフル稼働させている状態で、脳トレにもなるしエイジングを遅らせる効果もある。2ペダルで楽ばかりしてちゃ人生は楽しめないぞ。
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