出るわ出るわの大発見!! 国産スポーツカーおすすめブック【代官山 蔦屋書店クルマだより 第1回】

【ベストカー連載でもおなじみの”あの人”の名著】

 お次はあの二玄社から出版された「名車を生む力」。この本はベストカー連載の「旧車倶楽部」の著者、いのうえ・こーいちさんの著書。

 「日本の名車を作った開発者にピンポイントにスポットをあてた本になります。トヨタ2000GT、ホンダシビック、そしてマツダロードスター。

 二玄社といのうえ・こーいちさんのタッグで内容は非常に濃く、開発陣のことがよくわかりますし、名車への類い希なる知識はさすがといったところです。

 あとは少し違う視点からみるとなんですがいのうえさんや、ベストカーでいえば徳大寺さんもそうでしたが、クルマの背景にあるストーリーが見えてくるんです。

 クルマが速い、遅いだけでなく、クルマのある光景というか。でも不思議なのはなぜこの3台をチョイスしたか。たしかに3台とも名車ですが関連性が…」。

 ということで、いのうえ・こーいちさんになぜこの3台を選んだのか直接ベストカーWEB編集部が聞いてみました。

 「つくられ方が大メーカーの量産車とちがっている、というのがキイポイントでしたね。 ロードスターも、普通の計画に乗ってつくられたものではないし、

 シビックもホンダの生き方を変えてしまったクルマで、その誕生には普通とは違うプロセスがあったようで。つくり手の顔、個性が感じられる、ということです」。

 たしかにそういわれると凄く実感がわきます。シビックは新型が出ますが、いまだに過去のコンパクトのシビックのイメージが定着しているのもそれだけ登場時のインパクトが大きかったのでしょう。だからいまだにホンダにとってのアイコンだったってわけですね。まさに名車、です。

いのうえ・こーいちさんの原稿には独特の味がある。クルマのある光景が浮かんでくる
いのうえ・こーいちさんの原稿には独特の味がある。クルマのある光景が浮かんでくる

■モータースポーツも国産スポーツの活躍の場だ

 日本のスポーツカーの成長を支えたもの、それは間違いなくモータースポーツであった。ラリー、ツーリングカー、フォーミュラ、そしてCカーなどのプロトタイプ。

 日本のモータースポーツはいまや世界と対等になり、多くの名ドライバーを生んできた。そんなモータースポーツ界を垣間見ることのできる3冊を清野さんが紹介してくれた。

【グループA BNR32に昂ぶる】

 最初のオススメは交通タイムス社の『R32GT-R Racing Legend Group Aの残像』。上下巻のこの本は「記録編(上巻)」と「マシン編(下巻)」の構成。清野さんはこう語る。

 「いま30代なのですがちょうど世代的にR32の大活躍をテレビで見ていました。この本はとにかくグループAに特化していますが、ことこまかな戦績、そしてホモロゲーションの資料などまさに往年のR32の裏側まで知ることができます。

 グループAのみならずスパ24時間やマカオなんかでも活躍したR32ですが、個人的にはグループAでのタイサンGT-Rの表彰台が一番思い入れあります。

 国さん(高橋国光氏)と土屋さん(土屋圭市氏)の師弟コンビが初表彰台に乗ったときです。この本を手に取るとなんだか当時の熱量が甦る気がします」。

 ちなみにこの本で多く使われているグループAの走行写真を撮っていたのは、ベストカーでもおなじみの小宮岩男カメラマン。清野さんのお話とともに意外な縁を感じてしまったり!? GT-Rファンならば永久保存版の資料として購入したい。

上下巻だが好きならセットでほしい。担当は青い上巻が特にお気に入り
上下巻だが好きならセットでほしい。担当は青い上巻が特にお気に入り
この濃度も特濃。特に右に至ってはR32型のGT-R NISMOのホモロゲーション申請書類。バンパーやチビ羽根などマニアはニンマリしてしまう
この濃度も特濃。特に右に至ってはR32型のGT-R NISMOのホモロゲーション申請書類。バンパーやチビ羽根などマニアはニンマリしてしまう

次ページは : 【トヨタのル・マンチームに読んでほしい本がある】

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

終売が報じられたマツダ6はこのまま終わるのか? 否!! 次期型は和製BMW3シリーズといえるような魅力度を増して帰ってくる!? 注目情報マシマシなベストカー4月26日号、発売中!