ランクル60や旧ハイエースが「中身最新型」で甦る リメイク中古車が熱い!!

ランクル60や旧ハイエースが「中身最新型」で甦る リメイク中古車が熱い!!

 近頃、東京都内を走っていると「ピカピカのトヨタ ランドクルーザー60系」をしばしば見かけるようになった。

 60系とは、1980年から1990年まで製造販売された、今となってはちょっとレトロに見える(だからこそかわいい感じの)ランドクルーザーだ。

 だが、最終型でもすでに30年落ちとなるランクル60系にしてはあまりにもキレイだな……と不思議に思い、調べてみると、それらは全国に42店舗を構えるFLEXがプロデュースしている「Renoca(リノカ)」という「新車でも中古車でもないリノベーションカー」であるらしい。

 80系や100系ランドクルーザーに、60系のフロントセクションを移植するなどして作り上げたものなのだ。

 リノカとは果たしてどんなもので、いったいいくらで買えるのか? 中古車事情に詳しいライター、伊達軍曹が迫ってみた。


文/伊達軍曹
写真/伊達軍曹 FLEX
取材協力/FLEX

【画像ギャラリー】これはカッコいい! レトロな60系風に大変身したランクル80/100を写真でチェック!


リノカのランクルを実際に見に行ってみた!

ランクル100系をベースにランクル60系を彷彿とさせる外観の「106」。ヘッドライトは丸目と角目を用意し、グリルも含めランクル60系の正規のパーツを換装。 無理やり組み込むのではなくグリル周りを製作することでトータルで必然的なデザインを実現
ランクル100系をベースにランクル60系を彷彿とさせる外観の「106」。ヘッドライトは丸目と角目を用意し、グリルも含めランクル60系の正規のパーツを換装。 無理やり組み込むのではなくグリル周りを製作することでトータルで必然的なデザインを実現
こちらがベースとなったランクル100系(1997~2007年)
こちらがベースとなったランクル100系(1997~2007年)
レトロでモダンな106。インテリアがランクル100系が誇るインテリアの高級感はそのままに保ち、外観の印象を反映させたシートカバー&張り替えラインナップを用意
レトロでモダンな106。インテリアがランクル100系が誇るインテリアの高級感はそのままに保ち、外観の印象を反映させたシートカバー&張り替えラインナップを用意
こちらはランクル100系バンVXリミテッド
こちらはランクル100系バンVXリミテッド

 さっそく、筆者はリノカのフラッグシップショップである「Reanoca世田谷店」を急襲。チーフの鈴木健斗さんに、リノカのことを根掘り葉掘り聞いてみることにした。

――ということで鈴木さん、「Renoca(リノカ)」のランクルって個人的にはめちゃめちゃカッコいいと思うのですが、巷の反応や反響は?

Renoca世田谷店 鈴木健斗さん(以下、鈴木さん) ありがとうございます。おかげさまで大好評でして、かなり忙しくさせてもらってます!

――リノカ事業を始めたのって割と最近なんですか? 今、世界的に“レトロな物”がウケてるということで。

鈴木さん いや、そうではなく、当社ではずいぶん前から「80系ランドクルーザーに60系のフェイスを移植し、内装の作り替えやオールペンも行って、全体を“懐かしい感じ”に仕上げる――というのをやっていたんです。

――そうなんですか?

鈴木さん そうなんですよ。で、それがずっと静かな人気だったのですが、ここ最近のレトロな物ブームの影響か、さらに人気が高まってまいりまして、それを受けて今から3年ほど前に、私どもが作ってきたクルマに改めて「Renoca」という名前を付けた……というのが正確な流れです。

――なるほど……。ちなみに御社のリノカって、遠目から外観を見たことしかないのですが、内装とかはどんな感じになってるんですか? ていうか、対象となるベース車はランクルの80系だけなんですか?

鈴木さん そのあたりは「百聞は一見にしかず」ともいいますから、とりあえず現車を見てみてください。

 例えばこれは、ランクル80系の最終モデルにRenocaオリジナルのランクル60丸目フェイス(新品)とメッキフロントバンパー(新品)を移植し、全塗装と足回り&タイヤ&ホイール交換等々を行ったものです。ただしこの個体の場合は、内装はノーマル状態です。

ランクル80を60系風にしたリノカ。ベースは80 4.5VXリミテッド。Renoca by FLEXランクルロクマル丸目フェイスキットを装着し、ベージュにオールペイント
ランクル80を60系風にしたリノカ。ベースは80 4.5VXリミテッド。Renoca by FLEXランクルロクマル丸目フェイスキットを装着し、ベージュにオールペイント
こちらがベースとなったランクル80系
こちらがベースとなったランクル80系

――サンドベージュっていうんでしょうか? この色と60系のフェイス、そして全体の雰囲気とがめちゃめちゃ合ってますね! リノカが対象としているのはランクルだけなんですか?

鈴木さん ほかに95プラドと、ハイエースもやってます。たとえばこのハイエース、ご覧になってください。

 「COAST LINES」というシリーズで、角目4灯フェイスに換装したうえでオリーブグリーン×ホワイトにオールペンし、その他もろもろの外装カスタマイズも施しながら、車内の後部はフラットベッドにもなるようカスタマイズし、木目フロアフローリング施工もしています。

ハイエースの”COAST LINES”。ベースはハイエース2.7GLロングミドルルーフGL。内外装にこだわり満載の一台。オリーブグリーンの外装に茶系でまとめた内装が渋い
ハイエースの”COAST LINES”。ベースはハイエース2.7GLロングミドルルーフGL。内外装にこだわり満載の一台。オリーブグリーンの外装に茶系でまとめた内装が渋い
セカンドシートの後ろは一面ベッドにもなる。4列目シートは4名掛け。前向き8名乗車可能
セカンドシートの後ろは一面ベッドにもなる。4列目シートは4名掛け。前向き8名乗車可能
FLEXオリジナル内装架装”Ver.R”&茶木目フローリングフロア施工
FLEXオリジナル内装架装”Ver.R”&茶木目フローリングフロア施工

――すげえいい感じですね……。

鈴木さん ハイエースだと、ほかにはこんな感じの内装も人気ですね。上質なソファに使われているレザーとファブリックでシートカバーを作ってまして、ブラウンのフロアマットも弊社のオリジナルです。

上質なソファに使われているレザーとファブリックでシートカバーを製作
上質なソファに使われているレザーとファブリックでシートカバーを製作
フロアマットはFLEXオリジナル製品
フロアマットはFLEXオリジナル製品

――うおおおおおおお! このインテリア、超絶趣味がいい!!!

鈴木さん ありがとうございます(笑)。

――当然ながらこれらのリノベーションカーは、「内外装の見える部分をリノベしました」というだけでなく、いわゆる機関や足回りなどの整備も行われるわけですよね?

鈴木さん それはもう当然そのとおりです。「外はクラシカル。中は新しい」というのがリノカのテーマですから、古い世代のベース車両であっても現代の交通環境下で快適かつ安全にお乗りいただけるよう、万全のメンテナンスを施します。

次ページは : 完成車の価格はおおむね260万~400万円

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

終売が報じられたマツダ6はこのまま終わるのか? 否!! 次期型は和製BMW3シリーズといえるような魅力度を増して帰ってくる!? 注目情報マシマシなベストカー4月26日号、発売中!