モーターショーの主役は、何といっても見る者の胸を躍らせるコンセプトカーたち。あまりに市販化が難しそうなものには否定的な意見も出てくるが、「ひょっとしたら」と思わせてくれる車両には、やはりワクワクしてしまう。
そこには、メーカーとユーザーとが夢見る「同じ未来」があるからではないだろうか。
手堅いイメージのあるスバルにも、そんな「市販されたらどうしよう」と心が浮き立つような興奮を与えてくれたコンセンプトカーがある。夢と魅力にあふれたモデルを古今から集めたので、お楽しみあれ。
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※本稿は2020年11月のものです
文/ベストカー編集部、写真/SUBARU
初出:『ベストカー』 2020年12月26日号
■クロススポーツ(2013年 東京モーターショー)
スポーツとユーティリティを融合させたモデル。
全長4300mmほどのコンパクトなボディのデザインは、スポーツモデルであるBRZとの関係性を感じさせるもので、当時BRZに派生モデル誕生かと騒がれた。これは市販してくれてもよかったかもしれない。
■ハイブリッドツアラーコンセプト(2009年 東京モーターショー)
フロントに発電・駆動用モーター(10kW)を、リアにも駆動用モーター(20kW)を採用した2モーター方式のハイブリッドシステムを採用。
組み合わされるエンジンは2Lの水平対向直噴ターボ。彫刻的なエアロフォルムは、なかなかカッコよかった。
■B5-TPH(2005年 東京モーターショー)
2Lの水平対向ターボエンジンとモーター・ジェネレーターを組み合わせたパワートレーン「ターボ・パラレル・ハイブリッド(TPH)」を採用したスポーツワゴン。
最低地上高は200mmを確保し、オンのみならずラフロードの走行も可能とされていた。
■B11S(2003年 ジュネーブショー)
スポーティな走り、快適性、機能性、そして美しさを追求した4ドアクーペ。
搭載するパワーユニットは、ツインターボが架装された水平対向6気筒エンジン。400ps/56.1kgmが性能目標とされていた。ちなみにサイドドアはピラーのない観音開きになっている。
■B9スクランブラー(2003年 東京モーターショー)
モーター走行を基本とし、急加速時にはエンジンがモーターを補助する、スバル独自のシーケンシャルシリーズHEVシステムを搭載するオープン2シーター。
ラフロードでの走行に備え、最低地上高を150~200mmの間で変えられるというのがスバルらしい。
■ELTEN(1997年東京モーターショー)
第32回東京モーターショーに出展されたエルテンは、3つの電源を持つモーターとガソリンエンジンが組み合わされたハイブリッドモデル。
全長3410×全幅1500×全高1500mmのコンパクトなボディながら、大人4人が快適に過ごせる居住性を実現した。
■アマデウス(1991年東京モーターショー)
同年9月に発売されたばかりのアルシオーネSVXを、3ドアのシューティングブレークに仕立てたモデルで、リアスポイラーと一体化したルーフレールが斬新なフォルムを作り出す。
全長4865×全幅1830×全高1300mmのやや大柄なボディに収まるエンジンは、アルシオーネSVX同様の3.3L水平対向6気筒エンジン。出力はやや引き上げられ250ps/32.0kgmを発生していた。