■テリー伊藤の「やっぱりクルマは丸目がいい!!」
丸目の何がいいって「怖くない」ことですよ。ヘッドライトの技術が進化してデザインの自由度が広がった代わりに、クルマの顔から愛嬌が消えていきました。
最近はコワモテを競い合うようなクルマばかりで全然癒やされない。それで「ペットのようなクルマ」を目指してデリカD:5 eyeキュートを作らせてもらったんです。
技術が進化してコンピュータでクルマがデザインできるようになると、温かみが消えていくような気がします。
私が子どもの頃、クルマの絵を描く時は必ず丸い目から描き始めたものですが、今の子どもはたぶん違うでしょうね。でも、可愛らしい丸い目のほうが絵を描いていて楽しいと思いますよ。
今、初代のコペンやロードスターが中古車市場で人気なんですが、それも丸目が効いているんじゃないかな? クルマのコワモテやドヤ顔が行きすぎて、最近、揺り戻しが起きているような気がします。
そもそも現代人はパソコンやスマホばかり見ているから、日々の生活に「丸いもの」が足りていないんです。
ハダカ電球に象徴されるように、丸いものって貧しさを表しているところもあるから、複雑なカタチのものをありがたがる面があるのかもしれません。
でも、複雑なカタチばかりになるとシンプルなものを求めたくなるのが人間心理。このところクルマの丸目が復権しつつあるのはそういうことだと思いますね。
これからは現行コペンのようにひとつのクルマで角目と丸目の両方を作るのが流行るんじゃないかな? メーカーではできなくてもショップのドレスアップならできるはず。
まさにデリカD:5 eyeキュートのやり方ですよね。
(TEXT/テリー伊藤)
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