存在意義は「プレジャー(遊び)」
やはり、パドルシフトは「ドライビングを楽しむため」にあるのでしょう。高速走行中、微妙に車速を落としたいとき、シフトダウンをしてエンジンブレーキをかけると思いますが、このとき、左のパドルシフトを引き、1段下のギアへとシフトチェンジすると、エンジン回転が一時的に上がり、減速Gが立ち上がります。
スポーツ走行などで、もっと強めに減速したいときは、パドルシフトを「カチカチ」と2回引けば、より強い減速Gが得られます。シフトノブよりも、よりレーシーな雰囲気のなか、ドライバー自身が操作することで、エンジンサウンドの高鳴りや、思い通りに減速Gが発生する、という、まさに、「ドライバーの意のままの操作」によって、運転を楽しむ。
パドルシフトの存在意義は、「プレジャー(遊び)」が目的なのだろうと、筆者は考えています。
また、世の中が自動運転へと進むなかにあっても、「運転する楽しさ」を忘れないでほしい、という自動車メーカーの思いが込められているのかもしれません。
ファッション的な要素も
パドルシフトには、デザインや素材にこだわったものが多く、例えば、V36スカイラインやZ34フェアレディZ、アウトランダーPHEV、デリカD:5などには、ドライバーの手触り感に拘ったハイクオリティーなマグネシウム合金製パドルシフトが採用されています。
ステアリングホイールの奥に、鈍い色で輝くパドルシフトは、スポーティでいかにも走りそうな、雰囲気を感じます。パドルシフトが残されている理由には、ひょっとするとファッション的な要素もあるのかも、知れません。
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