■三菱FTO 1994〜2000年
三菱も個性的なスポーツクーペをたくさん持っている。1980年代はスタリオンや4WDスポーツクーペのコルディアを送り出し、90年には新世代のGTOを発売した。このGTOに続く、ネーム復活シリーズ第2弾がFFスポーツクーペの三菱FTOだ。
発表時の1994年11月は小型車枠にこだわるメーカーが多かった。が、FTOは気持ちいい走りを実現するため、ロー&ワイド、ショートオーバーハングとし、3ナンバー枠に踏み込んだ。
気になるパワーユニットは、6A12型と名付けられた2LのV型6気筒DOHCを主役としている。可変動弁機構のMIVECを採用し、その気になれば8000回転まで使える200ps仕様のほか、穏やかなパワーフィールの170ps仕様を設定した。
また、廉価モデルは1.8Lの直列4気筒エンジンを積む。トランスミッションにも注目だ。5速MTのほか、三菱初のスポーツモード付き電子制御4速AT、INVECS-IIを選択できた。
メカニズムは洗練されていたし、走りもよかったから1994-95年の日本カー・オブ・ザ・イヤーに選出されている。が、アクの強いデザインが災いしたのか、発売2年目から月版2000台の目標を大きく割り込んだ。
何度もテコ入れして延命を図ったもののクーペ不毛の時代となり、販売は低迷。2000年、こらえきれずにGTOとともに生産を打ち切った。
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