アキュラTLX「タイプS」とインテ復活の狼煙 ホンダの本気は米国で大暴れ

ホンダの本気は米国で大暴れ 355馬力V6ターボ、アキュラTLX「タイプS」とインテ復活の狼煙

 NSXの最終仕様として先日公開された特別仕様車「NSX タイプS」。生産台数は少なく、国内仕様はわずか30台。手に入れるのは至難の業になりそうだ。

 「タイプS」といえば、ホンダは、この6月にも、海外で「タイプS」という高性能グレードを発表している。北米向け高級車ブランドの高級セダンで、日本未導入のアキュラ「TLXタイプS」だ。355馬力V6ターボエンジンを積んだ、TLX タイプSについてご紹介しよう。

文:吉川賢一
写真:ACURA

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355ps、480Nmのハイパワー大型スポーツセダン

 アキュラ(ACURA)ブランドが誕生したのは1986年のこと。アメリカとカナダ向けのホンダの高級車チャンネルとして発足した。現在は、セダンがTLX、ILXの2車種、SUVがRDXとMDXの2車種、そしてスポーツカーのNSX、この計5車種のラインアップだ。ちなみに、MDXにもタイプSがある。

 「RLX(日本名:レジェンド)」がフラグシップとして君臨していたアキュラだが、RLXが2020年モデルで終了したことで、現時点のセダン系のトップモデルはTLX、その最上級グレードが「タイプS」となる。

全長5メートル弱の大型セダンだが、サーキット走行もこなす足回りを持つ
4本出しのマフラーが、タイプSが持つ戦闘力の高さを物語っている

 ボディサイズは4942×1910×1432(全長×全幅×全高)mm、ホイールベースは2870mmとかなりの大柄だ。BMW 5シリーズや、メルセデスEクラスなどに近しいサイズであり、アッパーミドルクラスに属する。

 TLXタイプSのパワートレインは、3.0リッターV型6気筒ツインスクロールターボエンジンだ。最高出力355ps/5500rpm、最大トルクは480Nm/1400-5000rpmを発生する。これに、10速ATの組み合わせとなる。駆動方式はAWDのみとなり、もちろん、SH-AWD(Super Handling All-Wheel Drive)だ。

 ちなみに、TLXには標準モデルとして、272psの2.0L直4 VTECターボもある。FFとAWDが選べ、マフラーのテールエンドの形状が楕円形ならば直4モデル、4本出しならばV6モデル、となっている。

TLXタイプSの3.0リッターV型6気筒ツインスクロールターボエンジンは、最高出力355ps/5500rpm、最大トルクは354Nm/1400-5000rpmを発生 
駆動方式はAWD。アダプティブダンパーシステムも標準搭載する
タイプSはマフラーテールエンド4本出しが特徴
直4 VTECターボは、マフラーテールエンドが楕円形の2本出し

 最上級グレードであるタイプSは、インテリアが特徴的だ。インパネからセンターコンソールまでが一体となり、全幅が1910mmもあるのだが、ドライバーが囲まれるようなコクピット感がある。ラグジュアリーというよりも、スポーティを狙っている様相だ。ホワイトレザーシートのヘッドレストには、「タイプS」の刻印が入り、特別感を一層演出している。

ドライバーが包み込まれるコクピット感がある
ホワイトレザーシートのヘッドレストには、「タイプS」の刻印

この姿のまま、レースにも参戦!!

 実は、このアキュラTLXタイプSは2021年6月、モータースポーツデビューを果たしている。毎年開催されているパイクスピーク・ヒルクライムレースにおいて、エキシビションクラスで3位入賞、台数の多いオープンクラスを9位でフィニッシュした。

 新モデルを登場させるタイミングで、このような話題づくりにしっかり取り組むアキュラの戦略は、日本でもぜひ取り入れてほしいと思う。「レースに出た箱車」という肩書きは、現地のレースファンを熱くしているはず。

 こんな巨体のセダンであっても、ファンを楽しませるような、レースに挑戦する、というチャレンジ文化は、まさにホンダスピリッツだ。こうした「遊び心」があるのは、非常に羨ましく、ぜひ日本市場でも、見せてほしい。

パイクスピークのオフィシャルペースカーとしても走ったTLXタイプS。ドライバーはテレビパーソナリティであるアント・アンステッド氏

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