■ポルシェ911GT3(991型)/『MFゴースト』キャラクター・石神風神
MFGの絶対的王者・石神風神(いしがみふうじん)。彼がドライブするマシンがポルシェ911GT3だ。911シリーズ7代目となるのが991型で石神が駆るのは2013年に発表された前期モデル。
475馬力を発生する3.8L、水平対向6気筒エンジンを搭載。最高出力は8250rpmで発生させる高回転型エンジンが魅力。今回の音ロケに使用した車両は、あえて4Lエンジンを搭載する後期モデルをキャスティング。
コクピットは高級感もありながらストイックなレーシングカーの雰囲気を残す。シートは着座位置が低く、ドライビングポジションからの目線は市販車のそれではない。背もたれと座面左右がせり上がった形状でドライビングシートひとつとっても特別なポルシェなのだ。
この日の外気温は3℃。太陽は出ていたが路面温度は氷のように低く、タイヤがグリップするまでに暖めることは難しかった。それでもポルシェがトラクションマシンだと実感した。
停止状態からのフル加速では、トラクションコントロールの介入も手伝って、500馬力というビッグパワーにも関わらずリアタイヤは軽く空転しただけで路面を蹴って即座に加速状態に入る。
ステアリングの応答性はクイックで文句の付けどころはない。コーナーの進入でステアリングを切ればリニアに反応して旋回状態に入る。
フラットな路面のクローズドコースでは最高のサスペンションだけど、一般道では動き出した瞬間から、ボディ剛性の高さなのか足はゴツゴツとして硬い印象。とはいえタイヤが路面を捉えている感覚が常にあるから安心してアクセルが踏めるのがポルシェというクルマだ。
ストレスなくドライビングに集中できるのはブレーキ性能も貢献している。ペダルタッチがカチッとしたフィーリングで踏めばダイレクトに反応。前後バランスもよくて四輪がちゃんと制動している感覚がある。
さらにGT3の魅力は高速走行時の安定感。ドイツのアウトバーンで鍛えてきただけあってひと味違う。日本自動車研究所の高速周回路でも280km/hまでは風の抵抗も感じないほど力強い加速を体感できた。市販車モデルのスポーツカーとしては別次元のポテンシャルだと改めて感じた。
ここまでくるとGT3は盤石かと思う。しかし、そうとも言えないのがMFGの絶妙なルール。ここでもコントロールタイヤが大きな要素になる。本来、トラクションでコーナーを立ち上がっていくポルシェだけど、タイヤがグリップしなければ、その特性も生かすことはできない。
石神風神の経験値とマシンポテンシャルは相当な武器となるが、王者ならではのメンタル面が見どころでもある。石神にはGT3RS投入という決断も残されているだけあって注目のキャタクターだ。
第2回:ポルシェ718ケイマンS/アルファロメオ4C/ロータスエキシージ。第3回:ランボルギーニウラカン/フェラーリ488GTBに続きます、お楽しみに……。
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■TVアニメ『MFゴースト』放送情報:2023年放送予定
■スタッフ
原作:しげの秀一(講談社『ヤングマガジン』連載)
■『MFゴースト』とは・・・
『MFゴースト』は、しげの秀一原作にて、2017年より『ヤングマガジン』(講談社)で連載中の漫画作品。単行本の累計発行部数は320万部を突破。同じく『ヤングマガジン』にて1995年から2013年まで連載され“公道最速伝説”を描いた『頭文字D』の近未来の世界観設定にて、実在する公道でのカーレースバトルを描いている。2022年1月6日(木)から、原作コミックス最新巻、第13巻が発売中!
■イントロダクション
『頭文字D』より未来、西暦202X年。車の自動運転が普及した日本。そんな時代に、公道の自動車レースが開催されていた。世界中で人気を集めるレースの名はMFG。ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニなど最速を誇るマシンが次々に参戦していた。一方、イギリスのレーシングスクールを卒業したドライバー、カナタ・リヴィントンは、ある目的を果たすため日本に帰国するのであったー。
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