こりゃ失態!? 海外ではちょいとマズい名前だったクルマたち

歴史を尊重して名前を変える 「スバル レガシィ」

こりゃ失態!? 海外ではちょいとマズい名前だったクルマたち
スバル レガシィツーリングワゴン。写真は1993年に登場した2代目で、レガシィは名称どおりスバルの歴史に名を残すシリーズとして多くのユーザーに支持された

 4WDセダン&ワゴンのスバル レガシィは、1989年の登場以来長年にわたって世界のドライバーに愛されてきた。現在はクロスオーバーSUVのレガシィアウトバックのみが継続販売されているが、根強い人気を保っている。

 そのレガシィだが、実はオーストラリアでは「リバティ(Liberty)」に改名されていたのはご存じだろうか?

 オーストラリアの公用語は英語であり、レガシィ(後世に伝承すべきもの)に特に問題のある意味はない。ではなぜ改名したのかというと、それには少々特殊な事情があった。

 オーストラリアは、第一次世界大戦で戦死した兵士の遺族を支援するため「Legacy Week(レガシィウィーク)」という慈善団体を設立し、この団体は現在までさまざまな紛争で亡くなった兵士の遺族を支援している。そこでスバルはこのレガシィウィークに敬意を表し、オーストラリアではモデルの名称を変更した。

地域によって名前はいろいろ 「スズキ ジムニー」

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1970年に販売が開始されたスズキ ジムニー。写真の初代モデルは名称の由来にもなったジープのイメージを色濃く残しているのがわかる。エンジンは360cc

 スズキが販売するSUVの「ジムニー(Jimny)」は、Jeepの小型版ということから「Jeep」「Mini」「Tiny」の言葉を合わせた造語が名称になったというのは比較的有名な話。そのジムニーは、海外ではより日本をイメージさせる名称に変更されている。

 北米で販売されるモデルは「サムライ」、インドネシア生産モデルは「カタナ」の名称が用いられている。これらはいかにも日本車と言ったところだが、なぜか同じインドネシア生産車でもタイでは「カリビアン」と命名されている。

 インドでは日本国内と仕様の異なるジムニーを「マルチ・ジプシー」の名で販売するなど、どこでも自由に走れるジムニーらしく、その名称も変幻自在だ。

まだまだある! 国内外で名称の異なるクルマたち

こりゃ失態!? 海外ではちょいとマズい名前だったクルマたち
初代トヨタ ヴィッツ。新世代のリッターカーとして1999年にデビューしたヴィッツはコンパクトカー市場に衝撃をもたらすほどのセールスを記録している

●トヨタ ヴィッツ
 英語の「Vivid(光り輝く)」とドイツ語の「Witz(機知)」を合わせた造語の車名がヴィッツだが、英語圏、特にイギリス英語ではとある良くない表現を連想させるということで、日本以外ではギリシャ神話の神に由来する「ヤリス(Yaris)」の名で販売。日本でも現行型からはグローバルネームのヤリスに統一されている。

●アルファロメオ 164
 イタリアのアルファロメオがかつて販売していたセダンモデルの「164」。これは型式がそのまま車名になったのだが、中国語で164を発音すると、同音異語で「死に至るまで」という縁起の悪い言葉を連想させてしまう。そこで香港とマレーシアで販売する164は、「繁栄に至る道」と似た発音になる「168」の型式が用いられた。

●ヒョンデ コナ
 韓国のヒョンデ(ヒュンダイ)がリリースした「コナ(Kona)」はハワイの地名に由来した名称を持つSUVだが、こちらのコナがクセ者で、ポルトガル語では女性器を表す下品な言葉になる。そのためコナは、同じくハワイの地名に関連した名称の「カウアイ(Kauai)」としてポルトガル市場で展開されている。

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