1月20日にティザーサイトとムービーが公開されたTVアニメ「オーバーテイク!」。KADOKAWAとアニメーション制作会社TROYCAがタッグを組んだこの作品でFIA-F4を初めて知ったという人のためにも、今一度モータースポーツの甲子園と称されるこのカテゴリを紹介する。
文/西川昇吾、写真/(C)KADOKAWA・TROYCA/オーバーテイク!製作委員会
■モータースポーツのピラミッド
FIA-F4の紹介に入る前に簡単にモータースポーツ、フォーミュラカーのピラミッドを簡単に説明しよう。フォーミュラカーはタイヤがむき出しの形状となっているレース専用のクルマの事だ。このフォーミュラカー、そしてモータースポーツのトップカテゴリ、つまりピラミッドの頂点にF1が君臨している。
F1ドライバーは世界に20人ほどしかなれないが、世界中のドライバーはその座を目指してモータースポーツ活動をしているのだ。F1ドライバーになるにはスーパーライセンスを獲得する必要があり、獲得には各カテゴリの成績に応じて付けられるポイントを40ポイント以上獲得しなければいけない。なお、このポイントの有効期限は3年だ。
F1の下にはFIA-F2やFIA-F3といったカテゴリがあり、上に行けば行くほどドライバーの数は絞られていく。実力のあるドライバーだけが上に登っていくことが出来るため、F1はモータースポーツピラミッドの頂点にいると表現されるのだ。
FIA-F4はピラミッドの中でも下の方に属していて、エントリーフォーミュラやジュニアフォーミュラとも呼ばれるジャンルに属する。若手ドライバー達が将来を夢見てステップアップするために結果を残す場となっている。
■FIA-F4とは
FIA-F4は国際共通規定のジュニアフォーミュラとして2014年にイタリアでスタート。2015年からは日本を始め、イギリスやドイツ、オーストラリアなどでシリーズが開催された。日本のFIA-F4は童夢製のシャシー(車体)やトムス製のエンジンなど、日本企業のパーツが採用されていて、全車同じスペックのマシンで戦う。
そのため純粋なドライバーの速さが結果を左右するのだ。このような状態をモータースポーツではイコールコンディションと言う。日本では国内で最も人気のあるモータースポーツ「SUPERGT」の前座レースとして開催されておりファン、そして関係者からも注目度は高い。
ここで結果を残せば上のカテゴリに参戦するチームから声がかかって、ステップアップするチャンスも多くなる。プロ野球で言えば甲子園で活躍して注目された選手にドラフト指名がかかるようなもの。
そのような若手ドライバーが未来を切り開く場として存在するため「モータースポーツの甲子園」と称されているのだ。自身の未来が掛かっているため選手は必死でマシンを駆っているため、毎回熱いバトルを展開していて、レースそのものも見ごたえ抜群となっている。
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