なぜFIA-F4を題材に!? こだわりポイントは? TVアニメ「オーバーテイク!」監督&プロデューサーインタビュー!

■モータースポーツ関係者の熱量にプレッシャーも…

富士スピードウェイでの取材の様子
富士スピードウェイでの取材の様子

―取材時に苦労はありましたか?

あおき氏「先にも言ったようにまずは窓口が分かりづらかったことですね。どこから取材を進めていいか手探り状態でしたし、GTAやFIA-F4事務局とサーキットは全然別組織で『サーキットごとに取材の申請が必要なの?』みたいな感じで。

 でも一度ボクたちがやろうとしていることを知ってもらうとモータースポーツ業界の人たちは凄く協力的で、むしろ前のめりな感じでしたね」

長野氏「最初はTOM‘Sやダンロップといった実際の社名やロゴは使えないだろうと思っていたんです。しかし取材を進めていくと皆さん協力的で『そのまま使っていいよ!』って言ってくださったんです。

 そんな中である関係者の方から、『作品で嘘っぽいことはなるべく止めてくださいね』と言われて、プレッシャーは勿論、今までの中で一番責任を感じた取材だったかもしれません。毎回関係各所に間違ってないかのチェックをするし、本当に手間のかかってる作品です。

 でもそれが嫌って訳じゃなくて、取材を進めていくと感じたのですが、モータースポーツ業界は関わっている人たちの熱量が凄いです。この想いを作品で伝えたい! そんな感じもありますね。取材も3~4年ほど既にしています。TROYCA史上最長の取材でした」

■実車から収録したサウンドに要注目!!

実際のFIA-F4からエンジン音を収録している
実際のFIA-F4からエンジン音を収録している

―取材から得たこだわりのポイントやモータースポーツファンに注目して欲しいポイントを教えてください

あおき氏「いっぱいあって語りつくせないのですが、フル3Dで作りこんだコースやマシンたち、実際のFIA-F4から収録した音などは注目して欲しいポイントです。あとはモータースポーツを知らない人が見ても、モータースポーツが徐々に理解できるような作品になっています。そんな部分にも注目して見てほしいです」

長野氏「『ここを見てほしい!』というよりは、モータースポーツファンにどのように映るのか? そんな答え合わせが凄く怖いし楽しみです。モータースポーツファンの皆さんがどんなところに注目するのか? どんな反応をするのか? それが今から楽しみです!」

◆      ◆     ◆

 インタビュー時何よりも強く感じたのは両氏がモータースポーツの虜になっているということだ。それは一人の関係者として非常に嬉しく感じた。モータースポーツに関わっている人たちの熱量、人間性に関して特に語っていたが、それはアニメを作る人たちと近しいものがあるのかもしれない。

 TVアニメ「オーバーテイク!」はそんな様々な人たちの熱い思いが重なった作品なのだ。10月からの放送をぜひ楽しみにしていただきたい。

●TVアニメ「オーバーテイク!」2023年10月より放送開始

<作品イントロダクション>

「F4」、フォーミュラ4。「F1」を頂点としたフォーミュラカーレースの入門カテゴリーで、上級カテゴリーに優秀な若手ドライバーを輩出しており、シリーズ発足以来、「モータースポーツの甲子園」としての役割を担う。

 そのサーキットに、ひとりの男が足を踏み入れる。眞賀孝哉。フォトグラファーとして活動しているが、現在はとある理由によってスランプの渦中にある。取材に訪れた富士スピードウェイで、高校生「F4」レーサー、浅雛悠の走りを目の当たりにする孝哉。その愚直なまでのひたむきさに、久しく感じていなかった胸の高鳴りを自身の裡に蘇らせる……。

 それをきっかけとして、彼は弱小チーム「小牧モータース」と共に、悠を応援しその夢を叶えようと決意。いつしか、性格も年齢も全く異なる悠と孝哉の人生は、互いに交錯していく――。

【画像ギャラリー】TVアニメ「オーバーテイク!」10月放送開始!! リアルな描写を実現した取材の様子はこちら!(8枚)画像ギャラリー

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