【フォード、クライスラー…】アメリカ車が送った日本への刺客の悲しい結末


トヨタの販売力をもってしてもお手上げ

トヨタキャバリエ
日本での販売期間:1996〜2000年
全長4600×全幅1740×全高1355mm
直4気筒DOHC 2392cc 150ps/ 21.4kgm
価格:149万9000円(2.4S)

シボレーキャバリエをトヨタブランドで販売。アメリカでは人気モデルだったキャバリエも日本人の琴線を刺激することができず、トヨタも大苦戦。次は何を押しつけられる!?

 キャバリエはかつてGMとの合弁工場をアメリカに持っていたトヨタが当時の日米貿易摩擦緩和のため、GMからのOEM供給の形で1996年に年間2万台の販売目標を掲げたモデルである。

 ボディタイプはセダンと2ドアクーペで、車格は日本車ならコロナやブルーバードに相当した。トヨタが販売するだけに右ハンドル化に加えウィンカーとワイパーレバーは日本車と同じ配置に変更し、価格は2.4Lエンジンを搭載しながら同クラスの日本車並みの約180万円からと安く設定し、CMには所ジョージさんを起用するなど、万全の体制が敷かれた。

 しかし、結果は大失敗に終わった。敗因としてはアメ車らしいトルクフルな走りではあったものの、ネオンほどではないにせよ日本車のような高いクオリティは備えておらず、「日本車並みの価格なら日本車を買ったほうがいいし安心」ということに尽きる。

 キャバリエはモデル末期には価格を約150万円スタートまで値下げしり、キャバリエ購入資金100万円プレゼントなども展開したがそれでも状況は好転せず、「トヨタがあれだけちゃんとやってもダメだった」ということだけが強く印象に残った。

 キャバリエは笛吹けどまったく踊らず、苦肉の策でセダンを白黒パトカー、覆面パトカーとして大量納入した。

アメリカメーカーは売り方の再考が必要

 普段意識することは少ないが、日本は日本メーカーが造る高品質なクルマを比較的適切な価格で買える非常に恵まれた国である。またクルマは基本的に長期間使う整備も必要な耐久消費財、道具である。

 このことを考えると、なんらかの強い個性か魅力を持たないアメ車を含めた外車が安くても日本で売れないというのもごく当たり前のことに感じる。

 もしアメリカメーカーが日本でクルマを拡販したいというなら、本国に近い適正価格を付けることを大前提に、優秀な実用車が溢れ返っている日本にはキャデラックのような高級車やカマロのようなスペシャリティカー、ピックアップトラックといった強い個性を持つか、日本車が弱いジャンルのクルマを導入するしかないように思う。

 そういった売り方をしている代表的なブランドはスポーツモデルのRSとカングーを中心としたルノーで、ルノーが日本で成長を続けている。

 ルノーの躍進を見ると、売り方を再考すればアメ車も日本で一応の数なら売れる可能性もそれなりにあるのではないだろうか。