こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】 アクティブユースに最適なラシーンは「ボクたちのどこでもドア」

■レトロ感とカジュアルテイストが見事に融合した内外装

 直線と面を基調とするシンプルでボクシーなスタイリングは、都市にも自然にも馴染むことを狙ったもので、要所にあしらったレトロ調のパーツが絶妙なアクセントとなって独特の世界観を表現している。

 ボディサイズは全長4210mm、全幅が1695mmの5ナンバーサイズで、全高は立体駐車場への入庫に配慮して1515mmとしている。スクエアで見切りのいいフォルムと5.4mの最小回転半径によって、狭い場所でもスマートに取りまわせるのは、扱いやすいRV車を求めるユーザーの購買意欲を大いに刺激した。

小型乗用車並みの5ナンバーサイズに抑えるとともに、フロントコーナー部の形状を工夫することでスマートな取りまわし性を実現
小型乗用車並みの5ナンバーサイズに抑えるとともに、フロントコーナー部の形状を工夫することでスマートな取りまわし性を実現

 ボディカラーはアウトドアからタウンユースまでを想定し、ホワイト、ダークブルー、ペールグリーン、イエローという気取りのないナチュラルなソリッドカラーを4タイプ設定。これもラシーンならではのレトロな雰囲気の演出にひと役買っていた。

 インテリアは明るいカラーでコーディネートされ、チェック柄のモケット地シートは外観同様に他とは被らない独特のセンスを感じさせる。しかし、ラシーンの魅力は個性を前面に押し出したデザインだけではない。ロングドライブでも疲労の少ない新世代エルゴノミックシートの採用や、明るい戸外やサンルーフオープン時でも美しい映像が楽しめる高輝度の脱着式テレビの設定(一部グレードにオプション)。

 さらにダッシュボードに2段に分けて設置したツイングローブボックス、リヤフロア下にアンダーラゲッジスペースを設けて空間の効率を最大限に活かした収納スペースを設けるなど、スキーやキャンピング、サーフィンといったアクティビティを楽しむユーザーを強力にサポートできる能力を有していたのも、ラシーンが市場で高い評価を獲得した要因と言えるだろう。

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