【絶滅危惧種なのに競争激化!??】甘酸っぱい思い出を狙え!! 熱く激しい「教習車」の世界

トヨタ教習車

 2018年2月1日に発売された「カローラアクシオ」ベースの教習車。ボディサイズは、全長4420mm×全幅1695mm×全高1460mm。

 パワーユニットもアクシオに採用される1.5L 、4気筒DOHCエンジンだが、アクシオの場合、トランスミッションによりエンジン形式が異なるのだが、教習車ではエンジンを統一。

カローラアクシオベースの教習車は5ナンバーサイズ最後のカローラということで基調な存在となるかも。教習車では見ないブラックもラインアップ

 スペックは、最高出力109ps/6000rpm、最大トルク138Nm/4400rpm(MT)、138Nm/4800rm(CVT)を発揮。トランスミッションは、5速MTもしくはCVTから選択可能で、駆動方式はFFのみとなる。

 しかし、ベース車に単に教習車用のアイテムを装着したものと思うのは、早合点。Aピラーを細くすることで視界を向上するなど、専用の改良が加えられているのだ。

 またMTの場合は、ローギアド化されている点も見過ごせない。ビジュアル面の違いをあげるとさらに教習車専用のミラーや仮ナンバープレートなどに加え、カローラエンブレムが装着されず、フロントグリルもトヨタマークとなることが挙げられる。

 つまり、カローラであって、カローラではない。しっかりと教習専用車仕様となっている。ボディカラーは、ホワイトなど全4色だ。

ホンダグレイス教習車

 2015年7月16日にデビューしたのが、グレイス教習車。こちらはきちんとグレイスの名を名乗る。

 ボディサイズは、全長4480mm×全幅1695mm×全高1475mmとなる。グレイスは市販仕様をベースに開発されたため、教習車チューンは施されていない。

 このため、カタログには、「教習車特有の走行条件に置いて各部の耐久性が短くなる場合がある」との注意書きがある。もちろん、教習に必要な補助ブレーキやミラー類は標準装備されている。

ホンダはグレイスを教習車として抜擢。センスのいいエクステリアデザインは教習生にも人気が高いといいう。もう少し販売台数を伸ばすことが急務

 パワーユニットは、ベース車同様の1.5L直列4気筒エンジンを搭載。最高出力132ps/6600rpm、最大トルク155Nm/4600rpmを発揮。

 トランスミッションは、5速MTもしくはCVTが選択可能。駆動方式はFFのみ。ボディカラーは、レッドメタリックなど3色が用意される(有償色を含む)。

番外編/スバル・インプレッサG4教習車

 2018年1月に発売が開始されたのが、インプレッサG4ベースの教習車。

 インプレッサの場合、ベース車とカラーがカタログモデルから自由に選べるのが特徴。これはグループ会社の桐生工業が製造販売するもので、正確には、純正に極めて近い教習車と表現するべきかもしれない。

 教習車装備として、指導員用補助ブレーキ、指導員用補助ドアミラー、指導員用ルームミラー、仮ナンバープレートホルダーが標準装着される。

 4WDが選べるメリットとなる反面、トランスミッションは、CVTのみとなるのがデメリット。事実上、昔のようにインプレッサだけの教習所の存在しなくなることは残念だ。

トヨタ、ホンダ、マツダがメーカーが教習車仕様をラインアップしているのに対し、スバルは関連会社がインプレッサG4を教習車に仕立てているのが違う

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 このように教習車の主流は、経済性やメーカーのセダン事情を受けて、1.5Lの5ナンバーセダンへと移行している。ただ架装メーカーが、教習所のオーダーを受けて製作する独自仕様の教習車も多数存在する。

 例えば、プリウスなどのハイブリッドカー、BMWやアウディなどの輸入車、エクストレイルなどのSUV、フィットシャトルやNV200などのワゴンなどと、多種多様なのだ。

 以前から輸入車の教習車を用意する教習所は存在したが、それはセダンなのが一般的であったが、現在はSUVなども導入ずみだ。

 このような多種多様なボディ対応の教習車が生まれたのは、日本の乗用車事情を考慮した結果といえる。定番はあるものの、教習車の常識もすっかり様変わりしているのが現実なのである。

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