◾️その個性は実に魅力的で現代でも見習うべきもの
搭載エンジンの排気量は1.1Lに拡大され、トランスミッションは5速マニュアルと3速オートマチックを設定。駆動方式は2速副変速機付きのイージーセレクトと呼ばれるパートタイム4WDで、パジェロミニに存在した2WD仕様はラインアップされていなかった。
サスペンションまわりはパジェロミニと共通だったが、重量増や性能向上に適応するセッティングがなされ、悪路はもちろん舗装路での走行性能も高い水準のパフォーマンスを有していた。
昨今は新車の開発はもちろん派生モデルを作るにしても、どういったユーザーに何を訴求するか、市場を徹底的に分析して商品の販売戦略も吟味するなど、あらゆる領域について理性的な判断が行われることがほとんどである。
そうした観点から見ると、パジェロジュニア フライングパグはキャンペーンの一貫とはいえ、自動車メーカーの悪ノリが見てとれる。
とはいうものの、近年のマジメ過ぎるクルマと比較すると、ユニークな個性は十分に魅力的であるし、こうしたクルマをメーカーが作り、市場で受け入れられていたことは驚きである。その大らかさを鑑みると、現代がいかに狭量でいまいち面白みに欠ける時代であるかを痛感してしまう。
【画像ギャラリー】クラシカルでパジェロ感をまったく感じさせないフライングパグの写真を見る!(3枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方素晴らしい挑戦ですよねこれ。割高さとかデザインの喧嘩具合とかは当然で、でもそれ分かっていながら遊び心のまま具現化させたのは偉業。
三菱は今も定期的に新コンセプトを海外メディアへ発信し続けてますが、実現はゼロ。反響大きいなら市販まで突き進む思い切りこそ三菱を救う手段なのかも