形状や数はクルマによって違う
普段はあまり気にしないルーフだが、ルーフにプレスラインが入っているクルマに乗っている人は、洗車の時にフラットだったら楽なのになぁ、と不満に思っている人も多いかもしれない。しかし上記のような明確な理由があり、必須なわけだから、洗車時の洗い残しがないようにしたいものだ。
そのルーフのプレスラインだが、形状や数は千差万別、車種によって違う。
形状でいえば1枚のパネルをつまんでライン状にしたタイプ。このタイプは一般的にリブと呼ばれていて強度の補強には効果抜群。
現代のクルマで最も多くメジャーなのがプレスにより凹部分を作っているタイプだ。ただし、凹部分の深さ、広さ、本数などはクルマによって違う。
ハイエースを筆頭とする商用バンの場合、フロントからリアにかけて全面に多くのラインを入れているケースが目立つ。いっぽうミニバンの場合2列目から後ろにプレスラインを配置するパターンが目立つ。
コンパクトカー、軽自動車では両サイドのみのものもあるし、中央のみ広めの凹部分を配置しているクルマもあり、普段は気づかないがいい意味で個性にもなっている。
ルーフラインをデザインとして活用
ルーフにプレスラインを入れなければいけないなら、それをトータルデザインとしてとらえてあえて大きめの凹凸を作っているクルマもある。
昔でいうクロカンなどはこのタイプで、武骨さがデザインの魅力にもなるため積極的に派手目のプレスラインが使われてきた。
今のクルマでルーフラインをデザインとしてうまく活用しているのはスズキだろう。ハスラー、ジムニーはルーフのプレスラインもSUVのデザインの一部として存在感をアピールすることに成功している。
それに対し、新型GRスープラやかつてのRX-8などルーフにコブのあるダブルバブルルーフを採用しているクルマもあるが、これは強度、振動、音に関係なくデザインだ。
このダブルバブルルーフは、カロッツェリアのザガートが自社のアイデンティティとして古くから採用していて、現代ではデザインと空力特性などから採用するクルマも出てきている。
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