■過保護過ぎる対応に疑問
首都高速道路株式会社に尋ねたところ、このような答えが返ってきた。
「路肩まで排除しているのは、残った雪による凍結リスク(具体的には、残った雪が溶けて車道上で再凍結してしまうリスク)を考慮してのものです。お客さまの安全を最優先に考えたうえで、各警察と協議し、除雪範囲・方法を決定して、通行止め解除を行っています」
う~~~~~ん……。そのほうが万全なのは言うまでもないが、あまりにも慎重すぎはしないだろうか。
たしかに凍結のリスクはゼロではないが、路肩に雪が残っていれば、多くのドライバーは本能的にスピードを抑える。カーブ部のみ丁寧に除雪するといった選別があってもいい。日本はちょっと過保護過ぎないだろうか。中国と比べても無意味ではあるが……。
首都高はこれほどまでに除雪が困難なのだから、いっそのこと雪国の道路のように、融雪装置を設けることは不可能なのだろうか。
数年に一度の積雪のために、そこまでの設備投資をするのは難しいとは思うが、雪が降るたびに、総延長330kmにも及ぶ首都高の全路肩の雪を人力で完全に取り除くのは、過酷すぎる気がしてならない。
それに対する首都高の答えは、次のようなものだった。
「融雪装置に限らず、新たな凍結抑制技術の検証及び導入の検討を進めて参ります」
首都高では、今回の結果を踏まえ、除排雪態勢の再構築を行うという。具体的には、除排雪作業班の増強、NEXCOへの緊急的な事前応援要請、狭い路肩に対応した小型機材の新たな投入、除雪タイムラインの見直しである。
本当に真面目だ。個人的には、あまりにも真面目すぎて、ブラック職場化が心配になる。首都高の除雪の自動化や選別化を望みたい。
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