■豪華トッピングに心満たされる一杯『Dad’s Ramen 夢にでてきた中華そば』@自由が丘
一杯2000円。額面だけ見れば高いだろう。しかし、丼にはA5ランクの黒毛和牛を使ったローストビーフ2〜3枚に、ほろりと柔らかな岩中豚の角煮が乗る。まさに贅の極みだ。
このラーメン、実は店主・吉田さんの夢の中で、亡くなったお父さんが食べていたものがベースになっている。
スープの軸となる煮干しも最高級。九十九里の最高級カタクチとシロクチのイワシだ。その上品な風味を歯切れのいい麺が持ち上げる。そして、黒毛和牛の上品な脂が溶け出せば、終盤には地鶏や貝類が追いかけ、重層的な旨みが支配。気付けば夢見心地で食べ終えていた。
一杯5000円出すから出店してほしいとは、外国のお客様。この一杯への渇望は海をも越える。
[住所]東京都目黒区自由が丘3-7-1
[電話]03-6685-8838
[営業時間]11時〜14時、17時〜20時(水のみ)※材料なくなり次第終了
[休日]土・日・祝ほか不定休
[交通]東急東横線ほか自由が丘駅正面口から徒歩5分
■貝好きにはたまらない一杯『CLAM&BONITO 貝節麺raik(ライク)』@方南町
無類の貝好きである私が、自信を持って推すのが、この「貝節潮そば」。以前は複数の貝を組み合わせた動物オフのスープを使っていたが、鶏や豚のダシを合わせるようになった現在も舌にのしかかるようなコハク酸の旨みは健在だ。アサリの旨みがガツンと脳天に響き、一瞬で貝への渇望を満たしてくれる。
途中、バラ海苔や貝のペーストを溶かせば磯感がブースト。貝の旨みはスープの温度が下がるにつれて一層強くなり、余韻もまた長くなっていく。
脇を固めるトッピング類も抜かりのないおいしさで、丼全体のクオリティを底上げ。とりわけチャーシュー類の出来映えが素晴らしいため、ぜひとも3種のチャーシューが楽しめる「特製」をオーダーしてほしい。
[住所]東京都杉並区方南2-21-21
[電話]03-5913-9119
[営業時間]11時半~15時、18時~22時 ※日・月・祝は~21時
[休日]無休
[交通]地下鉄丸ノ内線方南町駅2番出口から徒歩1分
『おとなの週末』/2024年2月号より転載
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