13B-MSP
搭載車:マツダRX-8(2003~2012年)※2008年3月以降は235ps
エンジン形式:直列2ローター、総排気量:1308cc(654cc×2)、最高出力:250ps/8500rpm、最大トルク:22.0kgm/5500rpm、レッドゾーン:9000rpm
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ロータリーエンジンはマツダの独自開発により10A、12A、13B、20Bと進化。ボクが最初にロータリーの洗礼を受けたのは友人が所有していた初代カペラを運転した時。搭載されていたのは12Aだ。トヨタの2T-G、18R-Gといった高回転が気持ちいいエンジンがあったが、それらとはケタ違いの気持ちよさがあり衝撃を受けた。
ロータリーの回転フィールは『まるでモーターのよう』と表現されるが、レシプロエンジンにはないスムーズな回転が別次元といっていい。無造作にアクセルを踏むとあっという間にレッドゾーンに突入し、ピーという警告音が鳴る羽目に。
高回転型エンジンに必須の低振動という点でもロータリーは別格。
今のところマツダの市販ロータリーエンジンの最後となっているRX-8に搭載された13B-MSPはパワー感はなかったが、シュイーンと一気に回る回転フィールが最高。
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1LR-GUE
搭載車:レクサスLFA(2010~2012年)※500台限定
エンジン形式:V10 DOHC、総排気量:4805cc、最高出力:560ps/8700rpm、、最大トルク:48.9kgm/7000rpm、レッドゾーン:9000rpm
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LFAに搭載された4.8L、V10の1LR-GUEはボクの考える歴代日本の最高エンジンのひとつ。
LFAのためにヤマハとトヨタが共同開発したこのV10は、回転フィール、サウンド、パワー感のどれをとっても極上で、高回転型NAの名機を多く出しているフェラーリエンジンでさえかすむほどのすばらしさ。
4.8Lという大排気量ながらフリクション、振動ともなくタコメーターで表示されたレッドゾーンの9000rpmまで一気に回る。ピークパワーを8700rpmでマークため、一般的なスポーツエンジンのレッドゾーン開始の7000rpmもまだまだ通過点。
ここからレッドゾーンまでの回転とともに盛り上がるパワー感もすばらしい。
世界で5000台限定のある意味幻の超高回転型エンジンだ。
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2UR-GSE
搭載車:レクサスRC F(2014年~)
エンジン形式:V8DOHC、総排気量:4968cc、最高出力:481ps/7100rpm、最大トルク:54.6kgm/4800rpm、レッドゾーン:7500rpm
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LFAのパワーユニットがお金に糸目をつけずに開発されたスペシャルなものに対し、RC Fに搭載されている5L、V8の2UR-GSEはカタログモデルとしての最高峰と言えるユニットだ。
ボクは同じユニットを搭載したIS Fでニュルブルクリンク24時間に出場したこともあり、真剣にIS Fと対峙し、そのエンジンの気持ちよさを実感している。
RC Fに搭載されるエンジンは型式はIS Fと同じながらシリンダーヘッド、コンロッドの変更などにより58ps、3.1kgmのスペックアップ。最高出力も7100rpmでマークするなどさらに高回転型エンジンとなった。
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8気筒で5Lということは、1気筒あたり625ccと大きいにもかかわらず、その大きさを感じさせない軽やかな回転フィーリングが気持ちい。
高回転型の大排気量NAとしての仕上がりはすばらしい。さらに付け加えておくと高回転型ながら、低中速域ではアトキンソンサイクルとなるのも現代的だ。
これまでに高回転型NAエンジンを4機紹介してきたが、続いては高回転が気持ちいいターボエンジンを見ていくことにする。
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