【マーチR、ブーンX4、アルトワークス…】闘うために生まれた小さなクルマ5選

スズキKeiスポーツR

デビュー:2001年
3395×全幅1475×全高1530mm、790kg、658cc、直3DOHC+ターボ、64ps/10.8kgm
デビュー時の価格:109万8000円


Keiスポーツをベースに装備を簡略化するなどして軽量化したモータースポーツのベース車両。 ワンメイクレースは人気で参戦台数はかなりの数だった

 アルトワークスは5代目モデルのマイナーチェンジで残念ながら一度姿を消すのだが、アルトワークスの役割は1998年の軽自動車の規格改正の時に登場したKeiのスポーツモデルとなるKeiスポーツが引き継いだ。

 KeiスポーツにはマツダロードスターのNR-Aやトヨタ86レーシング&スバルBRZのRAレーシングのようなワンメイクレースのベースとなるKeiスポーツRも設定された。 

 KeiスポーツRは装備を簡略化した代わりにロールバーや牽引フックなど装備し、価格は109万8000円という内容を考えれば激安モデルで、文字どおりボトムレンジのモータースポーツを支えた。

KeiスポーツRが進化したロードバージョンがKeiワークス。スズキのスポーツモデルの称号のワークスを名乗るにふさわしい性能を有していた

 なおKeiスポーツは後に四輪ディスクブレーキ、LSD、レカロシートなどを装備するKeiワークスに昇格した。

 軽自動車でスペシャルティカー的キャラクターだったKeiにモータースポーツベース車両が設定されていたのが感慨深い。今では絶対にありえないだろう。

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 振り返るとコンペティションカーは闘うクルマだけにカッコよく、自動車業界を盛り上げてくれる存在だった。

 現在はスポーツモデルがあることだけでありがたい時代だけに、この手のクルマを設定するのは難しいのも事実だろう。

 しかし「この手のクルマがあればモータースポーツに参戦しやすくなり、クルマやアフターパーツの開発が進み、結果的に自動車業界が活性化する」という考えだって成り立つように思う。

 そんなことを考えているとスポーツモデルには標準車に加え、昔のように何らかのモータースポーツベース車もあってもいいのではないだろうか。小さな競技ベース車は、今ではマツダ2に設定されているくらい。

マツダは先代モデルからデミオにモータースポーツベース車両をラインナップしているが、マツダ3になっても変わらず15MBを設定(税込みで162万円)

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