■280馬力ではわからない世界がNSXタイプRにはある
一番の印象はステアリングの正確性が増したこと。旧型は動きを予想して意図的に早めに操作する必要があったが新型はそんなことしなくても狙った宴席に1mm単位でつけられるイメージがある。操縦性に不満はまったくない。
ラップタイムも上がっているが、それよりも乗り味がよくなったのが嬉しい。試乗する前は、性能は上がったけど味は変わらないだろうと予想していたけど、いい意味で裏切られた。
馬力やトルクが上がったわけではない。ブレンボブレーキを採用しているわけでもない。ニュータイプRはそういうカタログで語られるところ以外が進化しており、ドライバーにしかわからない価値が随所に出ている。
ポルシェ、フェラーリが280馬力しかなかったら、こんなに楽しいクルマにはならないと思う。どっちも圧倒的なパワーに支えられたスポーツカーだから。馬力ではわからない世界がある。今度のタイプRはそれを教えてくれるクルマだと思う。想像以上の進化だった。
パワーで勝負のフェラーリと一体感で勝負のニューNSXタイプR。方法論は違ってもピュアスポーツであることは同じ。7年ぶりの復活で、タイプRがフェラーリに挑戦状を叩きつけた。正式発表は5月23日だ。
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いががだったでしょうか? いまやNSXタイプRはNA1型が程度のいいクルマで3000万円オーバー、NA2型が6000万円オーバーともいわれています。
今回取り上げたNA2型NSXタイプRの新車価格は消費税込みで1255万485円~1355万235円だったので新車価格から約4~5倍になってしまいました。20年くらいまでは1000万円くらいで買えましたが、それでも高嶺の花でした。いまは夢のまた夢のクルマになってしまいました。
担当はあの正確なハンドリングと、固い乗り心地、今でも身体が覚えています。そういえば、NA1型NSXにアイルトン・セナ(まさにセナ足)が試乗した映像を見たことがありますが、正確なドライビングワークに驚かされました。いつかは乗りたいですね。
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