8月にタイで開催されたアジアクロスカントリーラリー2025(AXCR)でチーム三菱ラリーアートが総合優勝を獲得!! 2022年以来3年ぶりの首位奪還となり、東京の三菱自動車本社で喜びの会見が実施されたのだが、なんといっても増岡浩総監督の満面の笑みが印象的だった。早くも連覇に向けて動いているゾ!!!!
文・写真:ベストカーWeb編集部
当初から総合優勝が目標!! ラリー当日の緊迫感はハンパなかった
筆者は現地取材をさせてもらったのだが、スタート直前に増岡浩総監督をはじめ唯一の社員ドライバーである小出登一選手など各ドライバー陣に聞いても「今年こそ首位奪還、優勝しか考えていない」というコメントが続出する緊迫した状況であった。
AXCR2025は3台のトライトンが出場しており、各マシンとも「満足のできるマシン」と増岡浩総監督も太鼓判を押すほどの仕上がりであったのだ。
蓋を開けてみると、DAY1で小出選手はデイリタイアとなったものの序盤からチャヤポン選手はじめ田口選手ともに順調そのもの。とくにチャヤポン選手の快走ぶりは取材陣から見ても「これは優勝イケるぞ」と思ったほどであった。
マシンの仕上がりが◎!! 増岡総監督も太鼓判!! トライトン優勝の鍵って!?!?
本日9月2日に東京本社での優勝会見にチャヤポン選手はタイから急遽駆けつけ3年ぶりの首位奪還喜びを伝えてくれた。ラリー終了後の増岡総監督の嬉しさ満点のコメントもさることながら、今回の会見でも満面の笑みであったのが印象的であった。
やっぱり気になるのはチーム三菱ラリーアートが優勝できた理由だ。チャヤポン選手に聞くと「マシンが最高の仕上がりだった。バンクなど激しい路面でも速度を落とさずにアタックし続けられた。それとチームの結束力も大きいです」という。増岡総監督も“満足のできる仕上がり”と断言していたが、やはりチャンピオンドライバーも同じように感じていたのだ。
とはいえ増岡総監督は「そうはいってもチャヤポン選手は丁寧な運転をしてくれており、これが要因として大きい」と付け加えてくれた。というのもラリー、ことにAXCRという超過酷な路面での戦いとなれば路面状況よりも「早く行かなくては!!」という葛藤と戦い続けるドライバーが大半だという。
だが、チャヤポン選手のドライビングはスピードを出すところは最大限に。落とすべきところは慎重に進めていくタイプであり、基本に忠実であることが勝てた理由のひとつでもあるのだ。
加えて、コ・ドライバーのピラポン選手のナビゲーターとしての能力の高さも大きい。AXCRの場合、毎日夜に翌日のロードマップが配られ、翌日のラリーに備えて徹底的に検証していたのだ。
ラリーの場合、先行車がいれば土煙で前が見えないケース。あるいは道なき道を進むゆえ、コースの細かな部分まで把握している必要があり、ピラポン選手の真摯な姿勢が重要な鍵を握っているのだ。
それに加えて「短く、的確な言葉で伝えることを徹底していた」とも。速度域が高いために一刻の猶予もないケースが続くため、一度で簡単に伝えられる言葉を選んでいたのだ。これに関してはチャヤポン選手も「めちゃくちゃわかりやすく、ピラポン選手を信じて進められた」と語るほどなのだ。











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