ホンダF1 なぜ4位に躍進? 成績以上の“成果”期待できる変化の理由

ホンダを変えた“アルデンテな”チーム体質

4位入賞後のトロロッソ・ホンダのスタッフ。その様子が若く情熱的なチームカラーを物語る
4位入賞後のトロロッソ・ホンダのスタッフ。その様子が若く情熱的なチームカラーを物語る

 トロロッソはもともと陽気なイタリアンチーム。もちろん、レッドブルだから英国色も極めて強くはあるのだが、そんな英国色もベースがファエンツア、ロマーニャ。ワイン産地ど真ん中、あっと言う間にイタリア色に変わってしまう。

 基本チームは陽気なイタリアン、飲み・食い・遊びは活発で、そこのところの「要」をレッドブル色が良い具合に締めている。 

 チームはあくまでも本体のレッドブルの若手育成チーム。勝敗は本体ほど重要ではないことが、余計なプレッシャーがかからない理由。

 かといって決して手抜きはしないのがこのチームのミソ。与えられたリソースと環境を精一杯効果的に働かせて、芯のある効率の良い仕事をする。 

 今回のガスリーの4位入賞は、こんなアルデンテなトロロッソ・ホンダの体質に、本場のパルメザンチーズを贅沢に振りかけたパスタのようなもの。

 だいたいイタリアンパスタは、日本人にもとても相性の良い食材だ。ホンダとトロロッソ、合わないわけはないのだ。

 だからといって次回も4位や表彰台などの成績を見るのではなく、今回のような足を地に付けた、じっくりとした開発が続いてゆけば、確実な成果は(成績とかではなく)得られるはずだ。

ホンダにとって本当のF1参戦始まる

レース後、トロロッソの総帥フランツ・トストと固く手を握るホンダF1の田邊テクニカル・ディレクター
レース後、トロロッソの総帥フランツ・トストと固く手を握るホンダF1の田邊テクニカル・ディレクター

 そして、ヨーロッパラウンドあたりに投入されるはずの改良版ホンダパワーユニットとアップデートマシンが出揃えば、今シーズン中でも充分なパフォーマンスの向上をみることができるはずだ。

 今回はガスリー車の空力パッケージと熱回生エネルギーユニットの信頼性を確保する開発で、まずは実走効果を確認できた。

 次は両車に開発パーツを投入することで、2ドライバーのタンデムフィニッシュ(順位は大きな問題ではなく)へ。

 これが続けば、現状のポジションは確実に維持できるはずだし、壊さず完走が常時成立するようになれば、トロロッソ・ホンダ、トップ10入りの常連となることは、十分以上にあり得るのだ。

 2018年、いよいよホンダが“F1”に参戦を始めた!

◆2018年 F1グランプリ 今後の日程

  • 第3戦 中国 4月15日決勝
  • 第4戦 アゼルバイジャン 4月29日決勝
  • 第5戦 スペイン 5月13日決勝
  • 第6戦 モナコ 5月27日決勝
  • 第7戦 カナダ 6月10日決勝
  • 第8戦 フランス 6月24日決勝
  • 第9戦 オーストリア 7月1日決勝
  • 第10戦 イギリス 7月8日決勝
  • 第11戦 ドイツ 7月22日決勝
  • 第12戦 ハンガリー 7月29日決勝
  • 第13戦 ベルギー 8月26日決勝
  • 第14戦 イタリア 9月2日決勝
  • 第15戦 シンガポール 9月16日決勝
  • 第16戦 ロシア 9月30日決勝
  • 第17戦 日本 10月7日決勝
  • 第18戦 アメリカ 10月21日決勝
  • 第19戦 メキシコ 10月28日決勝
  • 第20戦 ブラジル 11月11日決勝
  • 第21戦 アブダビ 11月25日決勝

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