え…ちょ…誰？ 本物? モリゾウさんが覆面レスラーに!?? サプライズだらけのラリーチャレンジin八ヶ岳 茅野

■ラトバラ監督から贈られた覆面を被ってスペイン語で呼びかけた

　ファンサービスといえば、同時開催となった全日本ラリー（ツール・ド・九州2023 in 唐津）にサプライズで登場し、GRヤリスRally1でデモランを披露したラトバラWRC監督とのライブ中継に、モリゾウさんは覆面を被って登場！　しかも「オラ、オラ、コモエスタス、ヤリマティ！（やぁ、元気かい、ヤリマティ）」とスペイン語で呼びかけるところもさすが！

「あれは誰？」とポカンとするギャラリーたちだったが、モリゾウさんが覆面を脱ぐと、「わ～モリゾウさんだ！」とどよめきが起きた（本記事アイキャッチ写真参照）。

　この覆面はWRCメキシコ戦（2023年3月16-19日）を戦ったラトバラ監督からのお土産とのこと。メキシコはルチャリブレと呼ばれるプロレスが盛んで、レスラーたちは普段は別の仕事をしていることが多く、覆面を被って対戦することが多い。つまりこの覆面は本場で買った、サプライズのお土産というわけ。それにサプライズの演出で返すあたりがモリゾウさんらしい。

　モリゾウさんは中継がつながるまでマスクを被って待機していたこともあって、マスクを脱ぐなり「暑かった！」と周囲を笑わせた。「自分以外の誰かのために」とモリゾウさんはよく口にするが、モリゾウさん自らが、率先してファンサービスをする姿勢は、社長から会長になってさらに強くなったようだ。

　サプライズと言えば、今回モリゾウさんが白いGRMNセンチュリーで会場入りしたことも。「みんなが喜んでくれるから」とその理由もファンありき。さらに「どこへ行っても注目度が高くてセンチュリーのプロモーションにもなっているはず（笑）」とモリゾウさんは楽しそうだ。

　今回は佐藤恒治氏（トヨタの新社長）も会場に駆けつけ、GRヤリス8ATで出場した早川茂副会長とともにトヨタのトップ3がラリーチャレンジin八ヶ岳 茅野にやってきたということで、モリゾウさんは開会式で「社長、会長、副会長と3人がこちらに来ておりますが、トヨタは大丈夫だろうか？　と思われるかもしれません（笑）」と冗談を言い、選手や関係者を笑わせていた。もちろん大丈夫だし、こういう「現場の空気」に直接触れることこそが、トヨタの強さだと感じます。

　2023年11月に予定されているWRCラリージャパン2023に向けて「盛り上げ」を作っていくために、トヨタはラリーチャレンジや全日本ラリーを大切なイベントと位置づけている。今シーズンはWRC、全日本ラリー、ラリーチャレンジと同じGRヤリスというクルマで戦っていることをアピールすべく、レーシングスーツをすべて共通とした。

「ラリチャレからWRCまで”GRヤリス”という1本の軸でつなぐことが、今年のモリゾウのミッションです」

　とモリゾウさんは教えてくれたが、ファンがトップカテゴリーのWRCから身近なラリーチャレンジまで一体感を持つことができれば、ラリー人気はもっと広がっていくはずだ。

　快晴のなか、イベントエリアはたくさんの家族連れで賑わっていたのが印象的だった。沿道で旗を振って応援した子どもたちも、成長してきっとラリーやクルマに興味を持ってくれるはずだ。こうした草の根活動が「クルマ」と「人」と「地域」を結び、喜びと楽しみを広げてゆく。いま百年に一度の変革期にあって、社会における「モビリティ」の立ち位置が右へ左へと揺れながら定まりゆくなかで、こうした「絆」作りこそが、クルマを「単なる工業製品」にしないための重要な一歩であると感じる。

「こんなことをやってないで」ではなく、「こういうこと」こそが大切なのだと、本編集部も感じます。

　モリゾウさんいる所にサプライズあり。次はどんなサプライズがあるのか？　期待しちゃいますよ！　モリゾウさん。