名門トムス加入とその雰囲気
■今季はチーム・トムスからスーパーGTに参戦。すべてが昨年までとは変わりますね
「はじめはトムスをはじめトヨタ関係の皆さんの顔と名前を覚えるのに精一杯。幸い皆さんが温かく迎え入れてくださったので、すんなりなじむことができました。GT500のマシンはモノコック他共通パーツも多いのですが、各社のマシンは物理的にクルマということが同じなだけで、あとはこうも違うの?ってくらいメーカーの考え方の違いがクルマに現れている。
スープラはタイヤを含めてメカニカル的なグリップをしっかり使いたいって感触ですね。最近SFも含めいろんなマシンに乗せていただいて思いますが、空力とタイヤをうまく使いこなすためのメカニカルバランスをとるのって本当にムズい(笑)。同じマシン同じエンジンでも個体差があって、結局それぞれに合ったセッティングで唯一無二のマシンを作るしかないって感じです」
■一緒に戦うアレジ選手とドライビングスタイルに違いは?
「彼の求めているところと自分が求めているところで違いはあるのかなぁと。ただ2人のドライビングスタイルが違ったり好みが分かれていても、概ね良いマシンは誰が乗っても速い。エンジニアさんと3人で、スープラの新しい可能性を引き出せるといいですね」
意外にも? フンワリとノリノリで優しいGRの空気感
■そういえばGRの参戦発表会では小林可夢偉選手はじめ皆さんにイジられたそうで
「本社の佐藤恒治新社長もふくめ皆さんで新入りを楽しくイジってもらいました(笑)。本社にご挨拶に行った時、佐藤さんはじめいろんな方と2時間近く面談したのですが、それが超フラットにざっくばらんにお話しできることが驚きで、本当にビックリしました」
■どんなお話がでましたか。
「自分の考え方とか挑戦したいこととか、最初からいろんなことをバシバシ言わせてもらったんですが、なんかすごく響いて共感してくださったみたいです。あとこれは趣味の話ですが、親父がラリーをやっていたもので、広場でいいから自分も一回WRCのマシンに乗ってみたいですって話したら、いまトヨタ内でラリーチャレンジをやってるそうで、もしスケジュールがあったらラリチャレに出てみる?みたいに言っていただいて(笑)。そんなトヨタさんの空気感がすごく楽しくて」
■笹原選手の真面目で固い感じ、中嶋一貴さんとタイプが似てるかも。
「それトムスさんでも言われました。無線を聞いた時に、僕の話し方やテンションが『あれ、一貴さん?』って思うくらい似ていたそうです。実は2022年12月のSFルーキーテストで着ていたスーツ、あれ一貴さんのもので、まったくサイズも一緒でピッタリでした。一貴さんには勝手にお借りしてすみませんってところなんですけれど(笑)」
■ちなみに自家用車もトヨタ車に?
「トヨタのサブスクKINTOでオーダーしたら3ヶ月待ちだったので、その間の車をトヨタさんからお借りしてるんですが、届いたクルマがGRスープラで(笑)。1回乗ってみたいなと、前からちょっと思っていたのでトヨタに移籍して初めての車がスープラでしたっていうのは嬉しいですね(笑)」
■市販GRスープラの印象は?
「トヨタのモータースポーツを通じたクルマ作りって、この部分がそうなのかなとか、こういうふうにも引き継がれてるなとか、市販車にすごく反映されている感じです。この先どういう車が出てくるのかわかりませんが、自分もゆくゆくは持てるものを一緒に共有して、より良いクルマを作っていく環境だったり機会があればぜひ参加したい、やっていきたいなってすごく思ってます」
■新たな挑戦の夢がどんどん広がりますね。「はい。トムスさんともですが、何か新しいものを一緒に作っていけるのかなと思うと、本当に楽しくワクワクしてる印象です」
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