未来のF1ドライバーが「ここ」から誕生か!? 2024年導入「FIA-F4」のニューマシン大解剖

未来のF1ドライバーが「ここ」から誕生か!? 2024年導入「FIA-F4」のニューマシン大解剖

 2023年5月24日(水)~26日(金)にパシフィコ横浜で開催された「人とクルマのテクノロジー展」に、日本自動車工業会が、フォーミュラレースの入門カテゴリー「FIA-F4」において2024年から導入される新型車の実車を展示した。レーシングドライバーの登竜門とされ、現在F1で走る角田裕毅選手もFIA-F4からステップアップしている注目のフォーミュラの新型車をレポートしよう。

文/ベストカーWeb、写真/西尾タクト

■MADE in JAPANにこだわったフォーミュラを開発

「FIA-F4」は、日本でも2015年からスタートしたフォーミュラレースの入門カテゴリー。スーパーGTと同じくGTアソシエイションがプロモーターとなっていて、スーパーGTのサポートレースとなっていることから、レースファンからの注目度が高い。

テスト走行する新型マシン。将来のF1ドライバーが育ってほしい
テスト走行する新型マシン。将来のF1ドライバーが育ってほしい

 FIA-F4出身のドライバーとしてF1の角田裕毅選手やスーパーGTを走る坪井翔選手や牧野任祐選手、大湯都史樹選手などがいてまさに若手の登竜門となっている。そのFIA-F4が2024年からレギュレーション変更されることを受け、第2世代へと進化。国内各社からサプライヤーの公募を行って、「MADE in JAPAN」にこだわって新型車が開発された。

 注目は「MCS4-24」と呼ばれる新型シャシーで、ムーン・クラフトを子会社に持つ東レ・カーボンマジックが開発したもの。FIAの安全基準を満たす形で側壁が従来比強度10倍、対貫通性能1.7倍という強度の高いモノコックボディとなった。

頭部を守る特徴的なHALO(ヘイロー)を採用
頭部を守る特徴的なHALO(ヘイロー)を採用

 エンジンはトムス製の新型2L、NAエンジン(TMA43)だが、現行の160psから180psへとパワーアップ、ギアボックスは戸田レーシング、タイヤはダンロップ、 ホイールはTWS、シートはブリッドから完全オリジナル設計ものが提供されることになった。

 実車はご覧のようにスリムで、エネルギー吸収能力を高めたフロントノーズとCFRP製フロントウィング、さらにドライバーの頭部を保護するために設けられたHALO(ヘイロー)を持つ。車重は575kgという軽量で、激しいバトルが期待できる。

新型シャシーに合わせブリッドが開発した専用シート
新型シャシーに合わせブリッドが開発した専用シート

 現在発売中のシャシーのお値段は1199万円(税込)でエンジンは1年間151万8000円(税込、2回のオーバーホール込み)のリースとなる。

 2026年ホンダのF1復帰が発表されたが、そのシートをゲットするのは現在のF4ドライバーかもしれない! スーパーGTのサポートレースとして全14戦開催され、次戦は6月3日、4日に鈴鹿サーキットで第3戦と第4戦が開催されるから、ぜひ注目してほしい。

FIAの高い安全要件が新型のF4マシンには求められた
FIAの高い安全要件が新型のF4マシンには求められた

FIA-F4選手権の情報は公式サイトでチェック

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