モリゾウさんは怒っていた。ル・マンに向かう飛行機の中でずっとイラついていた。突如決定されたトヨタのGR010ハイブリッドへの37㎏のBoP(性能調整)に不信感を募らせていたからだ。
しかし、トヨタ自動車の豊田章男会長として100周年の記念式典に出席しなければならない。予定されていたスピーチを急きょ変更した。ル・マンで発表したGR H2レーシングコンセプトを紹介する際に「水素は軽いが、Less BoP(BoPもない)」と皮肉った。
このコメントはたちまち報道され、欧州はもちろん、世界を駆け巡り多くの共感を呼んだ。100周年とはいえ世界に向け、おかしいことはおかしいと直言したモリゾウさん、その舞台裏での戦いをお伝えしよう。
TEXT/ベストカーWeb編集部 写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ(GAZOO RACING)
コメント
コメントの使い方FIA側を擁護してる人は、FIA自身がBoPではないルールに無い性能調整だと認めていることを知らずに言っているのか、聞きかじった話だけでとりあえず章男氏の正当性に難癖したいだけなのか、はっきりして欲しい
ルマンは平等な競技ではなくしました、ということの深刻さ。そして今後への影響の甚大さが想像できていない
世界的レースを汚さない為に、万一にも繰り返させてはならない。声を挙げる損な役くらい分担しないと
フェラーリの勝利にもケチを付けたんですよね。
BoPで下駄を履かせてもらったから勝てたんだろ?ってね。
マジで余計な事しやがってって感じです。
素晴らしい文章ありがとうございます。
日本のマスコミで、今回のル・マンの政治的悪戯についてはほとんど触れられてなかったので、
溜飲が下がりました。
今回の一件で分かったのはル・マンはヨーロッパ人のためのものということ。
ヨーロッパ人は(たぶん白人は)自分達を越えようとするものがあるときは全力で、阻止するということ。
ともあれモリゾウさんに100%共感です。
モーターレースに限らずヨーロッパ発祥のスポーツは当てはまりますね。
スキーのジャンプや複合なんかは顕著です。