猛暑と台風がニュースを賑わせる8月5,6日に、富士スピードウェイでスーパーGT第4戦が開催された。予選の土曜日は猛暑、決勝の日曜日には雨が降ったり止んだりと安定しない天候で、タイヤ選択とピットインのタイミングが勝負を決した。勝ったのは雨のレースに定評があるミシュランを履いたMOTUL Zだった。
文/篠崎元信、写真/奥隅圭之
■500クラスのポールポジションは二度目の正直で24号車に
8月5日(土)の予選は実力伯仲の現状がタイムに出て、Q1トップの16号車1‘27.858(福住仁嶺)からQ2進出ライン8位の17号車1’28.532(塚越広大)まで、わずか0.674秒差! 驚きはNSXが5台、Zが2台で、スープラは38号車の1台だけだったこと。
Q2で1‘27.763を出してP.P.を獲得したのは24号車のADVAN Z(佐々木大樹)。前戦鈴鹿でもトップタイムを出しながら予選後の車検で失格になったのだが、見事にうっぷんを晴らした。以降は16号車、8号車、3号車と続く。
300クラスはA・Bの2グループでQ1を行い各8台がQ2に行けるが、Aグループは11号車が、Bグループは4号車がトップで通過。16台が競うQ2では4号車の谷口が1‘36.395を出して、6年ぶり6回目のP.P.を獲得。2位以下は61号車、11号車、88号車 だった。
■雨で始まった決勝レースは、路面が乾いた最後の10周に大逆転劇
6日(日)は朝のうちこそ晴れていたが、昼過ぎの決勝スタート直前には雨に。安全のためにSC先導のスタートとなった。SC先導は2周で終わり3周目の1コーナーに各車突撃していくが、24号車はダッシュに成功しトップを維持。
しかし観客を沸かせたのは3号車で、スタートからわずか2周で4番手からトップに浮上!ミシュランタイヤは噂に違わず雨のレースで速いのだ。3番手以降でも変動があり、5周目に入った時点ではトップから3、24、16、17、100号車のオーダーに。
レース中も雨は降ったり止んだりで、その都度ピットが賑わったが、早めに入るかステイアウトするかで順位が変動していく。全車が義務の2回のピットを消化した60周過ぎの順位は14、39、37、3、16号車の並び。この後300のマシンが燃えて赤旗中断になりグリッド上で待機したが、この時またも雨に。ウエットタイヤへの交換が許可され各車履き替えて72周目から再開。
再開時に4番手だった3号車がまたも雨中の快進撃を見せ、75周目には再びトップに立った。これ以降3号車は2番手との差を一方的に広げ逃げ切って優勝した。2番手以降は、80周目ころまでは表彰台圏内にスープラもいたが、残り少なくなるにつれNSXとZが上位を占め、ゴール時点では2位に16号車、3位に100号車だった。しかしこの2台はペナルティで40秒加算され、結局2位には64号車、3位に16号車で確定した。
【500クラス順位】
1位=No.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)
2位=No.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)
3位=No.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)
【500クラスドライバーランキング】*第4戦終了まで
1位=No.3 千代勝正/高星明誠 …49P
2位=No.36 坪井 翔/宮田莉朋 …44P
3位=No.100 山本尚貴/牧野任祐 …27P
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