全日本ラリー選手権の第1戦となる三河湾ラリーにミライースのターボモデルが走った! アルトワークスなき今4ドアハッチモデルは渇望される存在。ラリーを通じて開発を進める注目のスポーツハッチの存在に迫る。
文/写真:ベストカーWeb編集部
■トヨタもダイハツも公認のDGR(ダイハツ・ガズー・レーシング)
ミライースターボの開発を進めているのは、ダイハツの社内にできたDGR(ダイハツ・ガズー・レーシング)だ。「もっといいクルマを作ろうよ」とダイハツ社内にできた横断的組織で設計やデザイナーを含め15名ほどで活動している。組織は小さいが、「やってみようよ」から始まるため開発スピードは速い!
今回の三河湾ラリーでD-SPORT Racingミライースとしてエントリーを果たしたミライースターボ。ダイハツ車のカスタマイズパーツを開発、販売するD-SPORTと一緒に開発された。ドライバーを務める相原泰祐氏に聞くと、ミライースのエコ性能に加えて、楽しさを加えられたら、きっと面白いクルマになるだろう! とDGRのメンバーと話し合って作ったのが、今回のミライースターボだという。
相原さんはラリージャパンにGRコペンで出場し完走したほか、ラリーチャレンジにロッキーで参戦するなど、ダイハツ車のモータースポーツ活動の顔といった存在。
「目指しているのはECO&SMILE! お財布にもやさしい楽しいクルマにしたいんです」と相原さんは愛嬌のある笑顔で教えてくれた。ざっくり言えばミライースにコペンの5MTとコペンのターボエンジンを搭載したのがミライースターボ。
ミライースの軽さを生かして、ターボエンジンを搭載していて、ロールバーを組み込んでも車重は710kgほどと軽い。おかげで、加速ならばコペン以上というから凄い!
そして、何より注目なのが、ターボエンジンや6ポッドのブレーキ、車高調整サスペンションなどを装着しても200万円ほどで手に入るようにしたいのだという。これなら確かにECO&SMILE! ほんとうに市販にこぎつけることができたら、アルトワークスなき今、大人気となること間違いなしだ。
■ダイハツのモータースポーツから生まれる可能性
ダイハツといえば不正問題で揺れているが、現場からいいクルマづくりの熱意や情報発信をすることは、お客さんや取引先、そしてダイハツ社内に元気が生まれるきっかけになるはず。地道でもお客さんの賛同を得るような、活動にはベストカーも大いに応援したい。
DGRの実戦で鍛えていきながら、市販を目指していくという姿勢は、本家のトヨタ・ガズー・レーシングと同じ。ダイハツの場合、小さくてリーズナブルなスポーツモデルを作ってくれるはずで、大いに期待したい。
また、軽自動車のターボモデル、そして5MTという組み合わせは、まさにモータースポーツのエントリーモデルといえ、クルマ好きを増やしていく起爆剤にもなっていくはず。この先いったいどんな風に開発が進むのか? ミライースターボを今後も追っていきたい!
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コメント
コメントの使い方> 不正問題で揺れているが、現場からいいクルマづくりの熱意や情報発信をすることは、お客さんや取引先、そしてダイハツ社内に元気が生まれるきっかけになる
同意します。こんな時だからこそ活動と発信が必要。内外から非難があるでしょうけど、気にせず続けて頂きたい