歴史的瞬間に立ち会えるかも!! 全長約2.5kmなのにコーナーは20も!! 東京初開催のフォーミュラE波乱の予感!?

マシンの性能は?

 フォーミュラEマシンのGEN3は、通常時は300kW(MAX 350kW)のモーターで後輪を駆動し、バッテリー容量は47kWhと小さい。320km/hと言われている最高速を実現するためにはバッテリーの小型軽量化が必須だからだ。しかし走行距離が100km程度に設定されているレースでは全速、全開だと最後まで走り切ることができない。

 フォーミュラE初期段階のシーズン1~4で使用されたGEN1では各ドライバーは2台のマシンをレース中に乗り換えていたが、GEN3ではフロントに250kWの発電専用モーターを搭載して、ブレーキング時に発電してバッテリーにチャージ。駆動用のリアモーターもブレーキングで回生するため、前後最大600kWのモーターで充電する。このエネルギー効率のよさはGEN3の特徴で、レースで使用する電気の40%を回生している。

トップスピードは320km前後で、特筆は前後モーターによる回生性能で、レースで使用する電力の約40%をカバー
トップスピードは320km前後で、特筆は前後モーターによる回生性能で、レースで使用する電力の約40%をカバー

どんなチームが参戦している?

 フォーミュラEに参戦している自動車メーカーは、日産、ポルシェ、ジャガー、ステランティス、マヒンドラが顔を揃えていて、ステランティスはDSとマセラティの2ブランドで参戦。あと、中国メーカーのNIOは2023-2024年からチーム名称をERTフォーミュラEチームに変更したが、合計7つの自動車メーカー&ブランドが参戦していることになる。

名門ポルシェは自らのチームのほかアンドレッティにモーターなどを供給している
名門ポルシェは自らのチームのほかアンドレッティにモーターなどを供給している

 一方プライベーターは、ABT(マヒンドラ)、アンドレッティ(ポルシェ)、ENVISION RACING(ジャガー)、マクラーレン(日産)が参戦していて、カッコ内のメーカーがモーターなどを供給している。メーカー系チーム、プライベーターを合わせて11チーム、各チーム2台体制なので22台で争われる。

 東京e-Prixでは日本初開催でチームの士気も高まっている日産に注目だ。

日産は東京E-Prixの前に開催された第4戦サンパウロでオリバー・ローランドが3位表彰台を獲得して好調
日産は東京E-Prixの前に開催された第4戦サンパウロでオリバー・ローランドが3位表彰台を獲得して好調

注目のドライバーは?

 若手からベテランまで22人の現役ドライバーでチャンピオン経験者は、ABTのベテランドライバーのルーカス・ディ・グラッシ(2016-2017年)、唯一2回チャンピオンを獲得しているジャン・エリック・ベルニュ(2017-18年、2018-2019年)、2023年はF1アルファタウリで角田裕毅のチームメイトだったニック・デ・フリース(2020-2021年)の3人。

ニック・デ・フリースは2020-2021年のチャンピオン。2023年のF1アルファタウリで角田のチームメイトとして日本でもなじみがある
ニック・デ・フリースは2020-2021年のチャンピオン。2023年のF1アルファタウリで角田のチームメイトとして日本でもなじみがある

 そのほか2023-2024年シーズンの東京までの4戦終えた時点でのポイント上位は、トップがニック・キャシディ(ジャガー・57点)、2位がパスカル・ウェーレイン(ポルシェ・53点)、ミッチ・エバンス(ジャガー・39点)となっている。 

 注目の日産のドライバーは、オリバー・ローランド(33点・7位)、サッシャ・フェネストラズ(8点・14位)で、東京e-Prixでの躍進に期待したい。

ポイントシステムはどうなっている?

 フォーミュラEのポイントは10位までのドライバーにポイントが与えられ、そのポイント配分はF1とまったく同じ。優勝が25点、2位が18点、3位が15点で、4位以下は順に10点、8点、6点、4点、3点、2点、1点が与えられる。

 そのほかでは、ポールポジション獲得者に3点、レース中のファステストラップ(最速タイム)をマークすると1点が付与される。ただ、ファステストラップは、レースを10位以内でフィニッシュすることが条件となる。

日産のドライバーはローランド(写真右)とサッシャ・フェネストラス(写真左)のコンビで東京での優勝を目指す
日産のドライバーはローランド(写真右)とサッシャ・フェネストラス(写真左)のコンビで東京での優勝を目指す

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