新型ハリアーの赤裸々○と× じっくり乗ってわかった「いいところと今イチなところ」

 

2017年6月にマイナーチェンジで新型へと切り替わったハリアー。最大のトピックスは2Lターボエンジンを搭載する新グレードの設定と安全装備の充実。そこでここでは「プロ」がじっくりしっかり乗った新型ハリアーの実力を紹介したい。いいところもいまいちなところも、期待するところも書いてあります。
■フロントマスク&リアコンビランプなどのエクステリアデザイン変更
■インテリアの質感向上
■2Lターボエンジンを搭載する新グレード設定
■電動パーキングブレーキ採用
■トヨタセーフティセンスPを全車に標準装備化
文:鈴木直也 写真:平野学
ベストカー2017年7月26日号

 

 


 

■新設定の2Lターボモデルは「お買い得」

2013年の暮れに現行ハリアーがフルモデルチェンジした時、ぼくはすごく褒めた。前モデルに比べてデザインも走りもすごく進化しているのはもちろんだが、きちんと「日本向けモデル」として対応してくれたことが大事。とりわけNA2Lモデルがお買い得なことを高く評価した。

以来3年。ほぼ月販5000台前後を維持してハリアーはSUVランキングの上位をキープしている。つまり、ユーザーの評価も上々というわけだ。

3年目を機に、激戦のSUV市場を勝ち抜く追加戦力として投入された2Lターボ仕様も、日本市場にきちんと向かい合った商品企画とみていい。

このパワートレーン(8AR-FTS)そのものは、もう3年も前にレクサスNXに搭載されてデビューしたユニットだから、メカニズム自体にはそれほど新鮮味はない。しかし、高コストゆえダウンサイズターボに消極的だったトヨタが、いわゆる高級車以外にも2Lダウンサイズターボを搭載してきたことには意味がある。

NXでもクラウンでも、従来このエンジンは最低400万円以上という価格レンジだったが、3年かけて量産化が進んだことで、ハリアーでは338万円から2Lターボが選べるようになった。

シリーズにNAとハイブリッドがあるだけに、走りっぷりについては明確にパワフルさを強調する味つけだ。

■さっそく「走行性能」をチェックしてみよう

8AR-FTS型2Lターボは、最初レクサスNXに搭載された時にはスペックのわりにちょっともっさりしている感があったが、その後の改良でずいぶん切れ味が鋭くなっている。

特に、ドライブモードでスポーツを選ぶと、かなり顕著にスロットルの早開き制御が入る感じ。アクセル踏み始めからグイグイくるトルク感は、ターボらしさを求めるドライバーの期待を裏切らない。さすが231㎰/35.7kgmは伊達ではなく、国産SUV最速クラスのパワフルさが堪能できる。

惜しいのは、6ATと組み合わせた歯切れのいいシフトフィールが売りなのに、パドルシフトが選べないこと。レクサスNXには用意されてるいのだから、ここはぜひ設定モデルを用意して欲しいところだ。

シャシーについては、235/55R18というファットなタイヤのせいでバネ下がちょっとバタつくものの、SUVとしてはかなり洗練されたまとまり。乗り心地と操安性のバランスはまずまず上質で、ロードノイズもよくコントロールされていて静粛性のレベルも高い。内装のクォリティも含めて、このへんは100万円近く高いレクサスNXに負けていない。

こういうコストパフォーマンスの高さがハリアー人気を支える重要なポイントなのだ。今度のターボも、そこを評価するユーザーがたくさんいるのは間違いないだろう。

【ハリアー 2Lターボ PREMIUM 4WD】

全長4725×全幅1835×全高1690㎜、ホイールベース2660㎜、車両重量1700kg、最低地上高160㎜、JC08モード燃費12.8km/L(ハイブリッド仕様は21.4km/L)、価格371万4120円

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