日産の電気自動車「リーフ」に新たな“主役”現わる! 2019年1月9日、日産がリーフの高性能版「e+(イープラス)」を発表。1月23日から全国で発売される。
今回、発表されたリーフ e+は、バッテリー容量の拡大で大幅なパワーアップ&航続距離の向上を実現したモデル。電気自動車にとって最大のネックといえば航続距離の短さを筆頭とする実用面。リーフにしても従来型の航続距離は322kmと、最新のガソリンエンジン車には遠く及ばなかっただけにe+は俄然、注目の存在だ。
リーフの真打ちとも言えるe+は「買い」のモデルなのか。気になる性能や価格も含めて解説する。
文/写真:ベストカーWeb編集部
バッテリー強化でパワーアップ&航続距離も4割増し!
今回、新たに登場するリーフ e+の最大の特長は、なんと言ってもバッテリー容量の拡大。従来比で55%容量を拡大した62kWhの新バッテリー搭載で、航続距離は322km(=従来型、40kWhモデル)から458kmへと向上。あくまでカタログ値ながら“一充電で走れる距離”は実に40%も延ばしている。
もちろん、バッテリー拡大の恩恵は航続距離だけにあらず。走りを左右するパワー面も向上していて最高出力は218ps、最大トルク34.7kgmと大幅な高出力・高トルク化を実現。従来モデル比でそれぞれ68ps、2.1kgmというアップ幅は「走って体感できるレベル」といえるほど違ってくる。
さて、パワーや航続距離を大きく向上させた“肝”は、先述の新しいバッテリーにあるが、どうやって容量の拡大を実現したのか?
バッテリーは複数の「セル」で構成されている。従来のリーフ40kWh車のバッテリーは、192個のセルで構成されていたのに対し、e+では約100個多い288個のセルをバッテリーパックに詰め込んだという。これが55%の容量アップを実現できた理由。
しかも、e+のバッテリーパックは従来と“ほぼ同サイズ”。室内空間を犠牲にせず、バッテリーの性能を上げている点もe+の美点だ。
“普通のリーフ”との価格差は?
さて、性能が向上しているとはいえ、やはり気になるのは「価格」。リーフe+は2グレード構成で、価格は上級の「e+ G」が472万9320円。対して従来のリーフ「G」は399万9240円となり、価格差は73万80円。
一方、下位グレードのリーフ「e+ X」は416万2320円で、「X」は366万1200円。こちらは価格差50万1120円と、実はグレードによって価格差が違う。
この点、日産広報部に聞くと「リーフのGグレードでは本革シートとBOSEのサウンドシステムがオプション設定ですが、e+ Gではどちらも標準装備となっているためです」とのこと。
これらを踏まえると純粋な価格差は約50万円になるので、本革シートやBOSEのサウンドシステムが必須ではないユーザーには、価格差が少なく割安感が高い「e+ X」のほうがオススメ。
ちなみに、EV購入の助成金については、1月10日時点でリーフも対象となる平成30年度CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金の受付は終了しているため、現時点では申請不可となっている。
ただし、来年度のCEV補助金については、平成30年度と同内容で2月にも決定しそうな見通しとなっていて、その場合はさかのぼって申請ができる見込み。つまり、1月に登録した車両でも4月以降に申請できるため、追って補助金を受けられる仕組みだ(本年度同内容ならリーフ、リーフe+ともに補助金額は40万円)。
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