本流ハリアーはクーペSUVで勝負
この潮流をしっかりと受け止めて来年モデルチェンジするのがトヨタハリアーだ。
ハリアーは国内専用モデルで、海外向けにはレクサスブランドのRXがある。海外市場を狙ってクーペSUVとするのではなく、日本のユーザーに向けて、ミッドサイズSUVの本流であるハリアーを大胆にもクーペSUVとして生まれ変わらせようというのだ。
この背景にはRAV4の存在がある。先代モデルで一旦国内販売を打ち切ったRAV4をあえて国内再投入。
これに際し、現行型RAV4はオフロードイメージを色濃く打ち出す方向性となった。これはオンロード、シティ派指向の強いハリアーとの棲み分けとしては当然のことだろう。
RAV4は人気モデルとして販売台数を伸ばし、2019年4月以降、SUVナンバー1の販売台数を達成している。
一方、ハリアーの人気も根強いものの、新開発TNGAプラットフォームを採用するRAV4に対し、1世代前のプラットフォームのハリアーは基本設計の古さを隠しきれなくなってきている。当然、モデルチェンジは急務である。
オフロード指向のRAV4が成功したことで、ハリアーはよりスペシャルティ路線を突き詰めることが可能になったということだ。
キープコンセプトの正統派SUVとしてモデルチェンジする道も当然あったのだが、世界的潮流であるクーペSUV路線に挑戦することで、新たなハリアーの存在価値をアピールしようというのだ。
基本プラットフォームはRAV4と共通
新型ハリアーの基本プラットフォームはRAV4と共通だ。パワートレーンもRAV4と共通で、新世代の2.5Lハイブリッドと2LNA+ダイレクトCVT。ハイブリッドには後輪をモーターで駆動するE-Fourも設定されるのは現行型同様だが、RAV4と同じく、リアモーターがハイパワー化された新システムとなる。
現行型で搭載される直4、2Lターボに関しては、RAV4には搭載されていないが、オンロードでの走りを重視する新型ハリアーには搭載される可能性が高い。
一方、RAV4ではアドベンチャーグレードでトルクベクタリング機構を採用した4WDが搭載されるが、これは不整路でのハンドリングを重視した4WDということもあり、オンロード指向のハリアーでは通常の4WDのみとなりそうだ。
BCスクープ班に情報を寄せたトヨタ関係者によれば「実車を見たわけではないが、デザイン画などから、かなりスタイリッシュなSUVだということはうたがいない」ということ。
新型ハリアーの開発は順調に進んでいて、デビューは来年、2020年夏を予定している。東京オリンピック開催している頃には新型ハリアーがデビューする。
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