開発コード710D――。トヨタが復活を明言している「セリカ」の新たな情報が入ってきた。従来以上に具体的で、また、以前とは異なっている内容もあり、「これで決定」と思われる貴重な情報だ。そのすべてをお伝えする!!
※本稿は2025年6月のものです
文、予想CG:ベストカー編集部/写真:トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年7月10日号
2028年4月デビュー決定!?

豊田章男会長、佐藤恒治社長の最強タッグが復活を望んでいるのだから、当然セリカは登場する。
そこから始まっているGRセリカのスクープ情報は、通常とはかなり異なる動きとなっている。
普通は秘密の情報が入り、別の情報が加わるにつれて精度が上がっていき、やがて確定的な情報に成長する。
フルモデルチェンジではない新規や復活モデルの場合、そのあたりまできて初めて「市販化」が確信できるのだが、GRセリカの場合は「登場」が最初から約束されているのだ。
とはいえ、トヨタもさすがにクルマの内容にまでは言及しない。
しかし、編集部には多方面から続々と情報が入ってきており、GRセリカの基本構成をかなりの部分、つかむことができているのだ。今回も新たな情報が入ってきている。それは後ほど紹介するが、まずはその前に、これまでの情報を改めてお伝えしておこう。
エンジンは次世代型直4、2Lターボ(G20E)でスペックは400ps/550Nm(56.1kgm)。ハイブリッドではない純ガソリンターボ車で、ミドシップ4WDとなる。
2025年1月の東京オートサロンで初公開されたGRヤリスMコンセプトは、GRセリカの走行実験車的な役目を担うと言われている。2025年7月26〜27日の第5戦オートポリスからスーパー耐久レースへの参戦を開始し、厳しい実戦で走りを鍛え上げていくのだ。
久々のMR! 主戦場はラリーというよりサーキットか?
トヨタのミドシップ車は、2007年7月に生産を終了したMR-S以来途絶えていて、ミドシップ車の開発ノウハウの蓄積と継承は一時休止していると思われる。市販予定のないGRヤリスMコンセプトを作って実戦で鍛えるのは、トヨタにとってミドシップ車の開発がゼロスタートに近いものだからとも言える。
トヨタには国内最大規模の下山テストコース(愛知県)があるし、ドイツ・ニュルブルクリンクでの開発テストも恒例だが、耐久レースはやはり特別。レースを戦う一流ドライバーのフィードバックが得られるも大きな利点だ。
過去を振り返ると、幾度もWRCのチャンピオンになっているセリカはラリーのイメージが強いが、復活するGRセリカはサーキットがメインステージということだろう。
2027年の東京オートサロンで初公開
今回、ベストカーはGRセリカに関するまた新たな情報を入手した。これまでの内容と異なっているものもあるが、かなり詳細。訂正も含めてお伝えする。
まず、GRセリカの開発コードは「710D」だという。初代86の開発コードは「086A」で、開発スタッフがその番号になるまで待って申請したというエピソードがあるが、GRセリカが「710D」になった理由は不明。その番号に何か意味があれば面白いが、残念ながら、そのような情報は入っていない。
注目はルーフとフードをカーボン製として軽量化を図ること。GRMNヤリスもルーフとエンジンフードをカーボン製としていたが、ミドシップのGRセリカの場合、フードは前後に存在する。そのフロントフード下にはスペアタイヤが配置され、リアはエンジンとトランク別々のフードが設定される。
以前、このミドシップスポーツ(当初、MR2後継モデルと思われていた)のリアセクションは、フードが1枚のシングルデッキと2枚のダブルデッキの2種類のデザイン案があり、検討しているという情報だったが、ダブルデッキに決定したようだ。
開口部が広がるシングルデッキよりもボディの剛性面で有利であるため、デザインもさることながら、そこが決め手になったという情報だ。
















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