ボディサイズはC-HRよりひとまわり大きい
ボディサイズは全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mmだ。カローラツーリングとほぼ同じ全長となり、全幅はかなり広くなる。C-HRと比較すると、ひとまわり程度大きくなるイメージだろう。SUVとして気になる最低地上高は155mmだ。
ハイブリッドエンジンにはカローラシリーズやプリウスでも使用される2ZR-FXE型が採用された。最高出力は72kW(98PS)、最大トルクは142Nmを発生する。53kW(72PS)を発生するフロントモーターを採用し、E-Fourでは5.3kW(7.2PS)のリアモーターが搭載されるようだ。トヨタ王道のハイブリットシステムを採用し、ハイブリットバッテリーはリチウムイオン電池となる。
ガソリンエンジンには2ZR-FAE型を採用する。こちらもカローラシリーズでお馴染みのエンジンだ。最高出力103kW(140PS)、最大トルク170Nmを発生する。
ハイブリット、ガソリンともにレギュラーガソリン仕様で、燃料タンク容量は、ハイブリット車が43L、ガソリン車が50Lだ。
アクアのように、新技術を多く搭載するわけではないが、TNGA-Cプラットフォームを使い、実績のあるパワートレインを採用することによって、安定感と安心感を維持する。カローラシリーズの良さはそのままに、より上質な走りを目指して開発されたのが、カローラクロスである。
手頃なサイズながらヤリスクロスやC-HRにはない室内の広さ
室内長1805mm×室内幅1505mm×室内高1265mmを確保し、カローラシリーズでは最も広い後席空間を実現した。後席シートにはリクライニング機能を標準装備されている。
さらに、ラゲッジ容量も充分だ。荷室長841mm、荷室幅は最大で1369mm、荷室高は最大で847mmにもなる。VDA法で荷室容量は487Lとなり、C-HRより169Lも大きくなった。大型スーツケースで2つ、ゴルフバッグなら3つ程度が入るだろう。
荷室フロアの高さは720mmに設定され、荷物の積み下ろしもしやすい。上級グレードにはキックセンサー付きのパワーバックドアも装備される。
カローラクロスは、ヤリスクロスやC-HRで不満の多かった、室内の実質的な広さに対して、しっかりと答えを出した形だ。手頃なボディサイズで広々使える使い勝手の良さは、さすがカローラのSUVと言えるだろう。
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ライズ、ヤリスクロス、ハリアーなど人気SUVを多数抱えるトヨタ販売店では、カローラクロスのターゲット層を絞り込むことに余念がない。カローラクロスは、コンパクトSUV市場よりも、ミニバン等からのダウンサイジング需要が多いのではないかと、予想する販売店もあった。
全チャネル併売スタート後にドロップしてしまった、プリウスαやエスティマユーザー辺りまで、ユーザー層を広く想定できるクルマであり、販売店側の受け入れ方も好意的だ。できれば、台数が出ているコンパクトSUV軍とはバッティングさせずに、両車を好調に販売していきたい様子がうかがえる。
発表まで2か月を切ったカローラクロスは、2021年新型車の台風の目となるのだろうか。今後も動向に注目していきたい。
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