ここ数年、どうにも迷走している感の強いホンダだが、今はまさに、今後の新時代に向かうための試練の真っただ中にいるのではないだろうか。
北米で突如復活が発表されたインテグラに対する反響の大きさを見ても、ホンダに寄せる期待の大きさを実感する。
ホンダが生まれ変わる5年後、10年後を楽しみにしたい!
※本稿は2021年9月のものです
文/ベストカー編集部 写真/HONDA、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年10月10日号
■北米版インテグラ登場 その瞬間は突如訪れた
2021年8月12日、アメリカのホンダ公式webサイトに、1枚のティザー写真が公開された。
バンパーには「INTEGRA」と刻印され、車体全体はわからないが、精悍なスポーティモデルをイメージさせる写真である。
「アキュラ・インテグラ」と銘打たれ、同時に発表されたリリースでは「2022年にアキュラブランドからインテグラが復活する」という趣旨のコメントが記されていた。
あくまでもこれは北米での発表であり、日本国内に向けたものではないが、当然、期待は高まる。
これ以上の詳細な情報はいっさい出ていない。
まさか、「インテグラ」のネーミングを使いながら、SUVだった……ということもないとは言えない。
……と危惧する向きもあろうが、リリースをさらに読み込んでいくと、
「新しいコンパクトプレミアム」という言葉とともに「インテグラはオリジナルと同様に、楽しいドライブ精神とDNAを持つ、アキュラのラインナップとして復活する。
デザイン、パフォーマンス、全体的なドライビングエクスペリエンスなど、あらゆる方法で精密なパフォーマンスへのコミットメントを果たしている」
といった趣旨の言葉が続く。
これを読む限り、来年投入される「アキュラ・インテグラ」はSUVではなく、歴代インテグラのDNAを受け継ぐスポーティクーペ&セダンとみて間違いないだろう。
気になるパワートレーンだが、これは今まさにホンダが推進している2050年の完全カーボンニュートラルに向けた大きな動きのなかで、電動化の方向にあることは間違いないだろう。
少なくとも、3代目タイプRのような、8000rpmを超えても回ろうとする、究極のNAエンジンを搭載、ということはないだろう。残念ながら……。
しかし、電動化へと進化することで、時代にマッチした、新しいエモーショナルドライビングへの道を切り開く、ホンダの近未来への明確なメッセージとなるパワートレーンということになるハズだ。
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