対象は「新車」だけ! 10月1日からのナンバープレート新基準の詳細は?


 2021年10月1日より、ナンバープレートに関する基準が大きく改正された。その変更と新基準を報じるニュースに、かなり間違った情報がある。以下、誤解と正しい情報を整理してお届けします。

文/加藤久美子
写真/加藤久美子

【画像ギャラリー】「こういうのがダメ!!」画像で解説、ナンバープレート新基準

ナンバープレートの新基準の対象は「新車」だけ!

 2021年10月1日からナンバープレートの表示に関する基準が大幅に改訂されたのをご存知だろうか。業界紙や専門誌を含めて、様々なメディアが「ナンバー新基準」について報じており、SNSでも話題になっているが、新基準の内容やどのようなクルマが対象になるのかなど、正しく分かりやすく伝えられている記事は少ないと感じる。その証拠が読者の反応だ。

 ニュースのあとのコメント欄などを読むと、

「ナンバーの角度がヤバいかも。直さないと!」
「え? 10月1日から新基準? うちのクルマ大丈夫かな?」
「ナンバーフレームを新しくしないと、新基準の違反になるわ」
「本来は4月1日~だったのがコロナで半年延期されたんだから、その間にダメなナンバーを直せばよかったんだよ」

 など完全にカン違いしたコメントが多数、散見される。

 なぜカン違いなのか? 実はこの「新基準」、適用の対象になるのは「初めて登録するクルマ」、つまり新車だけを対象にしているのだ。現在、乗っているクルマ(使用過程車)のナンバーを10月1日からの新基準に合わせる必要はない。

 以下は国交省が公開している、ナンバーの新基準である(画像参照)。

「令和3年9月30日までに登録・検査・仕様の届け出がある自動車については、上記基準によらず、自動車の運行中番号が判読できるような見やすい角度によりナンバープレートを取り付けること」という説明がある

 前面、後面それぞれのナンバープレートに関して取り付ける際の上下・左右の角度やナンバープレートを保護するフレームに関しても同様に幅や厚さがミリ単位で細かく指定されている。

 また、最近はナンバープレートの盗難防止目的でボルトカバーをつける人も多いと思うが、こちらもボルトの直径や厚さの詳細な数値が指定されている。

 しかし、赤で囲んだ部分をよくご確認いただきたい。

すでにナンバーがついているクルマは新基準対象外

 最初の赤枠部分には、

「以下の基準について、令和3年10月1日以降に初めて登録等を受ける自動車に適用」

 と記されており、令和3年10月1日以降に『初めて登録等』とあるがこれは新規車検、新規登録(軽自動車は届出)される自動車が対象。簡単に言うとそれまで一度もナンバーが付いたことがない新車が対象となる。

 そして新基準は一般ユーザーに納車される前のクルマが対象となるため、一般的には新基準に適合させる作業は自動車メーカーや輸入業者が担当することになる。ナンバープレートがバンパーの中に埋め込まれていたり、ナンバープレートのステーが新車段階で設置されていたりするクルマもあり、外観デザインの設計段階から新基準に対応する必要があるからだ。

 また、「新車」が対象ではあるものの、並行輸入車(日本の正規輸入元を通さず海外の販売店で買い付けて輸入したクルマ)の場合は日本の保安基準に適合させた上で初めて登録することになるので、中古車であっても「新規登録」(新車)の扱いになる。つまり10月1日以降に新たに日本で車検を受けて新規登録される並行輸入車はすべて、ナンバープレート表示が新基準対象となる。

 では、もっとも重要な下部の赤枠部分を見てみよう。ここには以下のことが書いてある。

「令和3年9月30日までに登録・検査・使用の届出がある自動車については、上記基準によらず、自動車の運行中番号が判読できるような見やすい角度によりナンバープレートを取り付けること、また、番号を被覆せず、脱落するおそれがなく、自動車の運行中番号が判読できるフレーム又はボルトカバーを取り付けることができる。」

 新基準適用前となる9月30日までにナンバーがついているクルマに関しては「新基準の対象とはならない」と記されている。わかりやすく言えば「ナンバーが判読できる角度で番号を被覆しないフレームやボルトカバーなら取り付けてOK」ということだ。すでに所有しているクルマに対して自分でフレームをつけたりボルトカバーをつけたりする場合も新基準の対象外となる。

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