現行ステップワゴン11月中旬に生産終了!? 次期型は2022年4月に登場か

販売不振で現行ステップワゴン11月中旬に生産終了!? 次期型は2022年4月に登場か

 2015年4月に登場した現行ステップワゴン。2021年の月販台数を見ると、1月2381台(23位)、2月4713台(15位)、3月5995台(16位)、4月3611台(16位)、5月2118台(22位)、6月2444台(21位)、7月2494台(22位)、8月2907台(18位)、9月3303台(15位)。8~13位あたりにいるノア&ヴォクシー、セレナに比べると、ステップワゴンの不振が目立つ。

 そんななか、ついに現行ステップワゴンが2021年11月中旬に生産終了という情報を筆者の遠藤徹氏が掴んだ。そこで、現行ステップワゴン不振の理由と、次期ステップワゴンの今わかってるすべてをお伝えしていこう。

文/遠藤徹
写真/ホンダ、ベストカーweb編集部

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■狭山工場年内閉鎖の影響で現行ステップワゴンは11月中旬に生産終了!

2015年4月に発売された現行5代目ステップワゴン。写真は2020年1月に一部改良を実施したステップワゴン標準仕様。以降、1.5Lエンジン+2モーターのハイブリッド車はe:HEVの名称で販売されるようになった
いかにもホンダらしいエポックメイキングな装備がテールゲートに横開き式のサブドアを組み合わせたわくわくゲートと3列目シートを左右分割して床下に格納できるマジックシート。サブドアから直接3列目シートへの乗降を可能にしたほか、3列目シートは車内からでも操作可能。3段階に開くようになっており、クルマの後方が狭い場所でも開閉が可能

 ホンダは11月中旬までに主力の3列7人乗りミニバン、ステップワゴンの生産を中止するという情報を販社幹部から入手した。もちろん、ホンダが正式に発表したわけではないが確かな情報だ。

 一方、次期ステップワゴンの発売は2022年4月が有力であるが、それまでの約3ヵ月間、休止状態で同モデルを売ることができなくなる。

 なぜこうした対応をするのか? ホンダがホンダカーズ店に説明しているのは「現在ステップワゴンを生産している狭山工場が年内で閉鎖されるので、次期型の生産は寄居工場に移管。生産の立ち上がりが2022年4月頃になるので、それまでステップワゴンの生産を休止する」ということらしい。

 生産を休止するにあたってホンダは販社であるホンダカーズ店へのステップワゴンの生産割り当てをすでに絞っており、グレード、ボディカラーが限定され、最終的には年内いっぱいで完全にラインが止まる予定となっている。この割り当て生産によるオーダーシステムはホンダ独自のものである。

背が高く1列目から3列目まで頭上空間、膝前空間ともに余裕がある。2列目ベンチシートはメーカーオプション

 現行ステップワゴンは、各販社の販売実績に応じて生産台数枠を割り当てるという。ディーラー各社はこれに応じグレード、ボディカラーを希望し、メーカーのホンダに生産をオーダーする。

 これが入荷すると、ディーラーは買い取り、ユーザーに販売する。したがって現時点で各ディーラーが抱える現行ステップワゴンの売れるグレードやボディカラーはホンダカーズ店によって多少差がある状態にある。

 売れ筋のスパーダハイブリッドEX、1.5LターボGEXのパールホワイト、ブラック、シルバーなどはまだ比較的販売店の在庫はあるが、これ以外だと選べない状況にある。

エアロ仕様のスパーダ。2020年1月の改良時に2モーターハイブリッドシステムを搭載したe:HEVを設定した

■次期ステップワゴンの発売は2022年4月頃、わくわくゲートは継続?

新型ステップワゴンの予想CGイラスト(ベストカーが製作したもの)。販売のメインはエアロタイプのスパーダでよりワイルドになる。スパーダは全幅が1750mm前後の3ナンバー専用ボディとなる

 次期ステップワゴンの販売スケジュールは2022年1月下旬に商品内容が販売店に提示され、2月頃から営業担当者向けの商品説明会、3月中旬あたりから事前の先行予約の受付をスタートさせる見込みである。

 現行モデルは年内いっぱいに受注生産した分を2022年1月末頃までに販売店にデリバリーされて納車される。したがって正味3ヵ月月程度ステップワゴンの販売が休止になるといえそうだ。

 次期型はどんな内容になるかは、まだ正確に判明していないが今わかっている情報をすべてお伝えしていこう。

 現行モデルの評価はライバルのノア/ヴォクシー、セレナに比べいまひとつ高くないので、かなり大幅なコンセプト変更が加えられるに違いない。

 エクステリアデザインはオーソドックスなデザインから、直線と曲面を融合させた、若干シャープなシルエット仕立てとなりそう。

 ノア/ヴォクシー、セレナは全幅が1700mm超えの3ナンバーのワイドボディを上級&スポーティなエアロバージョンとオーソドックスな1695mmの5ナンバーボディの2シリーズ構成で、幅広いユーザー確保に成功している。

 現行モデルでは、標準、スパーダとも全幅は1695mmの5ナンバーサイズだが、1750mm程度の全幅に抵抗がなくなってきていることもあり、新型では標準は5ナンバーサイズを踏襲し、スパーダは1750mm程度に拡幅された3ナンバーの専用ボディが与えられる可能性が高い。

わくわくゲートは後ろが狭くても荷物をサッと積み込め、クルマの後ろにスペースがない場合でも、後ろのドアをヨコに開ければ荷物の積みおろしもラクラク。3列目シートから乗り降りする時にも便利。なくなるのは残念という声もあるが……
わくわくゲートを開けた状態
2021年1月の改良でわくわくゲート非装着車を用意している

 現行ステップワゴンのひとつの売りとしてリアゲートを立て開きのハッチと横開きのわくわくゲートを組み合わせ、長尺物の積載性を良くしている。次期型ではこれをどうするのか。

 こちらの評価についてはさまざまな声がある。開閉時に半ドア状態になるなど、トラブルが多いうえにドアパネルを縦に切ったようなデザインはカッコ悪い、といった不評が多く聞かれる。一方で、左の半分近くが横開きになるので、長尺物の積載性が良く便利というプラスの評価もある。

 こうした、これまでにない新しいものを作るというチャレンジ精神はホンダの特徴で、いいところでもあるのだが、今回のわくわくゲートはどうやら画期的ではあったものの、需要はそれほどなかったということだろう。次期ステップワゴンではわくわくゲートを廃止し、通常の縦に開閉するハッチゲートのみにし、リアデザインをすっきりと仕立てる案が有力になっている。

 次期ステップワゴンのパワーユニットは2Lハイブリッド&1.5Lターボの改良モデルを引き続き搭載する。またハイブリッドはこれまでFF車のみであったが、次期ステップワゴンでは4WD車もラインナップに加える。これによってハイブリッド車の販売構成比はこれまでの60%からヴェゼル並みの80%台に引き上げるものと思われる。

オデッセイは2020年)11月5日にビッグマイナーチェンジし、以降最近までの売れ行きは比較的好調に推移していただけに、販売店では首をかしげる声が多い。売れ筋のハイブリッドはほぼ在庫切れ、ガソリン車も若干の余裕があるものの、今年いっぱいの生産分で打ち切られる

 ホンダは最近になってオデッセイ、レジェンド、NSXなど上級車種のモデル廃止を相次いで行っている。2022年中盤にはシビックにハイブリッド車を設定すると同時にタイプRを設定することに合わせて、ハイブリッド専用モデルの「インサイト」を生産中止する方向で検討している。どちらも1.5Lハイブリッドユニットの搭載で競合するだけでなく、インサイトが極端な販売不振になっているためと思われる。

 どちらにしてもホンダの最近の国内向けの4輪車の商品戦略を見ると、国内軽視のスタンスが伺える。グローバルでの電気自動車を中心とした電動化の流れのなかで、主軸市場である米欧のニーズに合わせた、4輪車戦略の推進が必要で、海外に先行投資することを優先させ、国内は多少手を緩めざるを得ない状況にあるのかもしれない。

 当面国内はミディアム、コンパクト、軽自動車のラインナップ重視で対応し、態勢が整ってから上級モデルの再構築に再チャレンジする腹づもりであると思われる。

 こうしたホンダのスタンスを販売現場であるホンダカーズ店各社はどう見ているか?

 「販社にとっては扱う車種が多いほど商売がやりやすいので、車種の削減はしてほしくない。特にオデッセイはビッグマイナーチェンジした現行モデルの人気が高いだけに惜しい。フルモデルチェンジすればもっと売れるようになるのにホンダの決断は理解できない。ただレジェンドやNSXは滅多に売れないのでやむを得ないと思う。全般的にはもっと積極的に新型車を早く投入してもらいたいものだ」。ホンダカーズ店の現場ではこのような意見が多く聞かれた。

 たしかに、フリード、ヴェゼルは販売好調だが、国内新車販売4年連続NO.1、軽販売6年連続NO.1を誇るN-BOX頼みという状況。フィットも予想外の販売イマイチという状況のなかで、かつてベストセラーだったステップワゴンの復権は急務だ。新型ステップワゴンが登場する2022年4月頃が待ちどおしい。

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