7年ぶりに新型となるステップワゴンはどう進化する?
新型ステップワゴンはどんな仕立てになるか。基本的にはキープコンセプトでの世代交代となるはずだが、従来とホンダのミニバンラインナップが路線変更になっているため、それに対応した手直しが必要になっている。同じ狭山工場で組み立てていた「オデッセイ」が年内で生産終了する。ホンダとしては、ここで生じたオープンポイントを次期型ステップワゴンのラインナップで一部カバーする必要が生じている。
従来モデルのボディサイズは全長が長めで3ナンバーサイズだが、全幅は1695mmで5ナンバーサイズ枠のレイアウトになっている。次期型ではこれを改め、全幅も1750mm程度に拡大し、完全な3ナンバーボディで仕立て、クオリティアップを図るものと思われる。
パワーユニットは現行の2Lハイブリッドと1.5Lターボの改良バージョンを搭載するはずである。2Lハイブリッドは、これまで2WDのFF車のみであったが、電子制御による4WD車も設定する見込み。従来モデルだとハイブリッドの販売構成比は60%程度であったが、次期型では80%まで引き上げ、電動化の方向性に沿った生産販売計画を組むことになるだろう。
従来モデルはリヤのハッチゲートが跳ね上げ式と3分の2程度を横開きにする「わくわくゲート」の組み合わせた採用車を設定し、売りのひとつとしていた。ところが縦割りのデザインが不評なこととや半ドアになり開閉ができなくなるなどのトラブルが発生しやすい難点があった。
このため次期型ではこのわくわくゲートをなくし、跳ね上げ式に1本化する方向で開発しているといわれる。ただモデル末期になってこのわくわくゲートの利便性が見直され人気が復活しているとの動きもあり、従来の跳ね上げ式のみとの併設を継続する見方もある。したがって、まだ最終的な結論が出ていないとの情報も流れている。
オデッセイの廃止で生じたオープンポイントの穴埋めはどうするのか。従来モデルは標準タイプと上級&スポーティバージョン「スパーダ」の2シリーズ構成だった。スパーダには2Lハイブリッドも設定されている。オデッセイの代わりはスパーダハイブリッドの上級に別バージョンのハイブリッド専用モデルを設定し、オデッセイユーザーの受け皿とするものと思われる。このほか、安心&安全パッケージ「ホンダセンシング」の進化デバイスの採用や使い勝手の一段の向上も図られるものと思われる。
今後のスケジュールは2022年2月にも次期型ステップワゴンの概要が販売店に提示される。3月に車両本体&オプション&付属品の価格が提示され、事前の先行予約の受付を開始、4月下旬にも発表、発売を開始することが予想される。
※証言:首都圏ホンダカーズメーカー資本店
現行ステップワゴンはこの11月いっぱいをもってオーダーストップになり、生産中止している。あとはメーカーのモータープールと販売店の在庫販売のみとなっている。ハイブリッドと1.5Lターボの最上級グレード数台に限られる。ボディカラーはホワイト、ブラックしかない。この12月中旬には売り切ってしまう可能性が強い。次期型の予約注文が受けられるのは3月あたりが予想されるから、その間3カ月間は売るモデルがないので、困ることになる。こんなケースはこれまで初めてである。
次期型の商品内容はまだ、まったく知らされていないので、お客さんからの問い合わせはまったく答えられない状況にある。ライバルの次期型ノア/ヴォクシーの事前予約の受付はもう始まっており、早くしないとお客さんを取られてしまうのではないかと心配だ。
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