■現行型ベースのFRが開発スタート 登場は2025年か
代わりに浮上してきたのが現行型FRクラウンをモデルチェンジさせるという計画だ。
現行型のFR車用GA-Lプラットフォームのナロー版は、全幅を抑えるためにクラウン専用で使われているアイテムだが、合理化のために廃止が決定。
そのため新型クラウンはFFに変わることになったわけだが、FR用のこのプラットフォームが継続採用されることになる。これも大きな方針転換だ。
FRクラウンはまだ開発スタートが決まったばかりで、登場は早くても2025年。
しかし、基本的には内外装を変えるだけのスキンチェンジとなるため、2024年中にデビューする可能性もある。
それにしても、新型クラウンの動向は混乱していると言わざるを得ない。
1955年の初代登場以来、67年間の歴史を誇る伝統の名車が時代の経過とともに変化する。それは自然なことと思えるが、販売店にすれば、これまで支えてくれた既存のユーザーを置いていくことはできないということだろうか。
それに即座に対応したトヨタの姿勢からも、歴史あるクルマを改革することの難しさを感じさせる。
とはいえ、今年6月から7月に新型クラウンがお目見えするのは確かだ。
改めてどんなクルマかをお伝えしておくと、TNGAのFF用GA-Kプラットフォームを採用する4ドアクーペで、パワーユニットは直列4気筒の2.5Lハイブリッドと2.4Lガソリンターボの2種類。
最もベーシックなグレードのみFFとなり、そのほかはFFベースの4WDになるという情報で、ハイブリッドは後輪をモーターで駆動するE-Four、ガソリンターボはRAV4と同じ電子制御のダイナミックトルクベクタリングAWDとなる。
なお、この新型車は「クラウンプラス」という車名が採用されるという情報もある。
気になるのは、SUVの開発は凍結されたものの、もうひとつのバリエーションとして噂されているシューティングブレークタイプのワゴンがどうなっているかだ。
こちらも遅れて追加されるという説もあるが、ワゴンの動きに関する情報はまだ入っていない。
混迷が続くクラウンだが、6月〜7月に流麗な4ドアクーペタイプの新型が登場し、新たな展開を見せることになる。
急浮上したFRタイプの新型クラウンとともに、目が離せない状況が続く。
●クラウンをめぐる情報を整理!
・新型クラウンはFFベースの4WD+4ドアクーペボディで6月〜7月登場
・ただし、期待のSUVタイプは販売店の反対により開発凍結
・現行型ベースFRクラウンの開発が急遽決定。2025年に発売
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