■リア左右輪独立モーター採用か?
この次期IS、中身に関してはbZ4X、レクサスRZと同じBEV専用のe-TNGAプラットフォームを採用する可能性が高い。
ISといえばFRのイメージが強く、BEVでも後輪駆動とするならトランスアクスル、モーター、インバーターなどを一体化した電動駆動モジュールのeアクスルをリアに搭載することになるが、高出力を得るためにはサイズが大きくなり、セダン&ワゴンとしてはパッケージで不利。
フロントに配置したモーターの駆動力をシャフトでリアに移すということも考えにくく、後輪駆動ではなく、前後2モーターの4WDが有力となりそうだ。
そもそもトヨタは電動車で駆動方式にこだわる必要はないと考えているフシもある。
しかし、2025年の発売に向けて開発が進んでいるだけに、今はまだない新たな技術が実用化されている可能性も高く、その点では予想がつきにくい。
考えられる新技術のひとつとして、後輪左右を独立したモーター(つまり2モーター)で動かす電動トルクベクタリングがあり、アイシンとデンソーの合弁会社であるブルーイーネクサス社が鋭意開発中。
2019年には現行ISにそのシステムを搭載した試験車を報道陣に試乗させてもいる。また、同社では2速トランスミッションを搭載したシステムも開発しており、そちらの実用化も近い。
日進月歩のBEV技術だけに、次期ISの実像に迫るのは難しいが、ひとつ言えるのは、駆動方式がどうなるにせよBEVでなければ制御できない新しい走りを実現してくれそうだということ。
欧州プレミアムブランドとのBEV対決は、走りの制御も重要な要素のひとつとなる。
■最大のアピールポイントはデザイン
さて、BEVになり、ワゴンも加わる次期ISだが、最大の見どころと魅力のアピールポイントはデザインになるだろう。
昨年(2021年)12月のBEV説明会で見せた「レクサスエレクトリファイドセダン」のイメージが残ることは冒頭でお伝えしたが、3年後の2025年にはデザインのトレンドも大きく変わっているはずで、イメージは残しながらもあのままというわけにはいかない。
セダンというカテゴリーの今後を考えるとスタイリッシュであることは最低条件。
中途半端に室内の広さや実用性を求めればSUVには勝てないわけで、セダンでなければ追求できない低く身構えたフォルムを前面に押し出したデザインとなる。
特に、注目のワゴンは「シューティングブレーク的なスポーティなフォルム」(情報提供者)というからデザイン優先で勝負してくること確実。もしかしたらレクサスは、3年後にはシューティングブレークがトレンドになっていると読んでいるのかもしれない。
ガソリン車でのフルモデルチェンジを諦め、一気にBEVに転身することを決めた次期ISだが、水面下でのその決断は4年以上前だったとも言われる。つまり「準備は万端」ということ。
新技術の投入も含め、新しい時代のレクサスISの開発は順調に進んでいる。
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